メジャーへの心配はご無用? 女子ゴルフの渋野日向子(23=サントリー)は、今季国内ツアー初参戦となった「ブリヂストンレディス」(19~22日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C=パー72)でまさかの予選落ち。次戦に控える大事なメジャー2戦目「全米女子オープン」(6月2日開幕、ノースカロライナ州)も不安視される中、真逆の主張が飛び出した。

 今季から本格参戦している米ツアーでは、すでにトップ10入り3回。第一目標としていた来季のシード権獲得も確実となるなど、確かな実力を発揮してきたが、それを日本で披露できなかった。予選2日間は本調子と程遠い内容に「いい状態で臨めるかはわからないけど、やれることはしっかりやって、準備し切ったと言えるくらいの準備をしたい」とメジャーへの不安を口にした。

 この結果なら当然だろうが、多くの選手を見てきたベテランツアー関係者は「渋野さんなら、全米女子オープンは期待できる」と言い出した。続けて「おそらくシードにメドが立って、張り詰めた気持ちが少し緩んだのでしょう。それが久々の帰国ならなおさら。ゴルフというのは、そういうことが結果に表れる。でも、この予選落ちでもう一度気持ちを入れ直してくるはず。逆に日本で好成績だった方が危なかった」と指摘した。

 実際、気持ちとスコアは密接に関わっている。メジャー初戦「シェブロン選手権」2日目に首位に立ったが、3日目に77を叩いた。本人は「3日目を迎えて力が入った。メジャーだったし、優勝したいという気持ちも少なからずあって、3日目なのに空回りした部分があった」と振り返っている。それでも切り替えて最終日に66を出して4位でフィニッシュ。メジャー第2戦も似たような開き直りの境地で迎えられる可能性はある。

 また、渋野は20日の予選落ち後、久々の大ギャラリーで「緊張感はあった」と明かした。その結果「緊張感がある中でスイングの再現性の低さが出てしまった」。しかし、メジャーとはいえ「全米女子オープン」で渋野に緊張感を与えるほどの大ギャラリーがつくことはない。今週とはまた異なる心境でプレーできそうな中、大舞台で大変身を遂げられるか。