昨夏に行われた東京五輪の招致に尽力した安倍晋三元首相の訃報を受け、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が8日、コメントを発表した。

 安倍元首相は8日午前、奈良県内で参院選の応援演説中に男に銃撃された。救急搬送されたが、午後5時3分に死亡が確認された。山下会長は「まずもって安倍元総理のご冥福をお祈り申しあげます。民主主義の根幹をなす選挙という時期に起きた、このような卑劣な暴挙は断じて許すことができません」とつづった。

 東京五輪の開催に主導的な役割を果たすなど、スポーツ界にも大きく貢献。「公益社団法人全日本アーチェリー連盟会長を務めるなど、長くスポーツ界に心を寄せ、支えていただいておりました。2013年9月には、ロシアから直接ブエノスアイレスのIOC総会にかけつけていただき、東京2020大会開催の決定に大きな後押しをしていただいたことは多くの方の記憶に残っていることと思います」と感謝の言葉を寄せた上で「そのIOC総会のスピーチの中で、1964年の東京大会の思い出に触れ『スポーツこそは、世界をつなぐ。そして万人に、等しい機会を与えるものがスポーツであると、私たちは学びました』とおっしゃいました」と回想した。

 最後には「スポーツに携わる者として、安倍元総理が残したこの言葉を改めて受け止め、多様性を受け入れ社会をつなぎ得るというスポーツの根源的な価値を、これからも社会に伝えてまいります」と締めくくり、追悼の意を示した。