五輪の最高位スポンサーでもあるトヨタ自動車・豊田章男社長が再び五輪へ強気な姿勢を見せた。

 豊田社長は18日、三重県鈴鹿市内で行われた会見に出席。国内の自動車レースがコロナ禍で中止になっている現状を受けて「五輪が許され、四輪や二輪は許されない。不公平と感じます」と発言した。

 国内の自動車レースを巡ってはFIシリーズの日本グランプリ(10月、三重)、世界ラリー選手権「フォーラムエイト・ラリージャパン」(11月、愛知・岐阜)などが中止。豊田社長は「モータースポーツもアスリート。同じアスリートに対して、どうして入国に対して許可が違うのか、開催の判断が違うのか」と持論を述べた。

 今回の発言はあくまで「日本自動車工業会会長として」との〝注釈〟がついたが、ネット上では「スポンサーなのによく言った!」「確かに不公平だ」と賛同の声が相次いだ。また、五輪と四輪を引っ掛けたコメントも「うまいこと言うね」「座布団1枚あげて!」「タイヤを1輪増やせば開催できる」と絶賛されている。

 トヨタ自動車は五輪の最高位スポンサー(ワールドワイドオリンピックパートナー)。東京大会の開幕直前には五輪関連の国内CMを見送ることを発表し、豊田社長が開会式に出席しない方針を示して話題となっていた。

 五輪に対して毅然としたブレない態度を取る豊田社長には賛否あるものの、現状では称賛の声が多数を占めている。