れいわ新選組から比例代表で立候補した水道橋博士氏(59)が24日、大阪選挙区に出馬した八幡愛氏(34)とともに、JR大阪駅前で合同街頭演説会を開催した。

 博士氏は、大阪市長で日本維新の会の松井一郎代表から、いわゆる〝スラップ訴訟〟を起こされたと主張。れいわの山本太郎代表と話し合い、反スラップ訴訟法を作るため、参院選に出馬した経緯がある。

 桃印の鉢巻を巻き、マイクを握った博士氏は「松井一郎という〝鬼〟が現れまして、民事訴訟で550万円訴えられました。ならば僕は桃太郎になり、鬼退治をすることにしました」と〝因縁の地〟で第一声を発した。

 続けて「大阪市、具体的に言えば維新は僕にとって鬼ヶ島。桃太郎の気持ちで必ず成敗します。維新を大阪に、はびこらせるのをやめる。松井一郎に『訴える』と脅されて以来、毎日彼らをチェックしているが、政党の体をなしていない。ほぼ反社のような集団だ。絶対に維新を許さない、そんな気持ちがある」と気勢を上げた。

 博士氏と維新との遺恨は、長い歴史がある。今から9年前の2013年6月、テレビ大阪の「たかじんNOマネー」で、当時の橋下徹大阪市長が従軍慰安婦問題をめぐる生討論の際、「小金稼ぎのためのコメンテーターとは違いますよ」と発言したことを受け、博士氏は番組を途中退席。そのまま降板した。それ以来、維新に懐疑的な目を向け発信を続ける中で、松井氏から訴えられたのだ。

 博士氏は、降板騒動は番組が橋下氏寄りの演出をしたからと振り返りながら、「10年間でどう変わったのか。大阪の放送局は維新の不祥事をまじめに報じない」と、在阪テレビ局の〝維新べったり〟ぶりをバッサリ。

 さらに在阪テレビ局が博士氏の演説の取材に来ているにもかかわらず、オンエアに乗せないことについて、自身と松井氏との裁判を引き合いにしながら「裁判に出席し、記者会見もした。大阪の放送局はたくさん来たのに1社も報じない。どうしてだ? こんなおかしなことあるか!」と猛批判した。

 博士氏と維新の戦いはまだまだ続きそうだ。