嘉悦大教授の高橋洋一氏が22日、自身の公式ユーチューブチャンネルを更新し、幻に終わったトランプ米元大統領による北朝鮮・金正恩朝鮮労働党総書記の懐柔策について、解説した。

 米韓合同軍事演習が18日から行われ、北朝鮮が反発したニュースに高橋氏は「北朝鮮が反発するのはルーティン。韓国だけなら北朝鮮は軍事的に優位といえるが、アメリカが来ると崩れる。ジャイアンみたい(米国)のが出てくるとすぐ反応する」と指摘する。

 そのうえで高橋氏は「北朝鮮と中国はそんな仲良くない。日本と韓国に向いている北朝鮮のミサイルを北京に変えたらいいと夢想していた。(北朝鮮を)資本主義に変えちゃう。トランプがやってくれると思ったが、非核化の話をまじめにやっちゃった。金王朝を保証し、カジノ都市をつくって、そこから懐柔していくのが良かった」と惜しんだ。

 正恩氏はミサイル発射を繰り返し、注目を集めようと必死だが、国際社会はロシアのウクライナ侵攻に目が向き、正恩氏を相手にしていない。 

「バイデンは北朝鮮でポイントを稼いでもしようがなく、交渉するつもりも全くない。どちらかというと政権の中には中国好きな人が多い。(岸田首相も)全くできない。トランプと安倍さんは仲が良いから最初、北朝鮮と交渉して、うまくいった暁には全部、日本が面倒見るよという話だった。日本は最初に面倒を見ることはできないが、後ではできる」と振り返った。