日本維新の会の鈴木宗男参院議員(74)は28日、参議院予算委員会で、岸田文雄首相に対しロシア、ウクライナ問題について質問した。

 激しい戦闘を続けるロシアとウクライナはこの日、ベラルーシ南東部のゴメリで停戦協議を始めた。ロシアはウクライナに降伏を求める一方、ウクライナ側は即時停戦とロシア軍の撤収を要求。しかし、両国の主張はかけ離れており、今回の協議が即時の停戦につながるかは不透明だ。

 宗男氏は「総理、日本はロシアとも関係が良いです。ウクライナには3100億円も援助している。自信を持って日本の総理大臣として(解決に向けては)話し合いだと両国に強く言っていただきたい」と質問した。

 これに岸田首相はロシア、ウクライナ両国の間で協議が行われたとの認識を示した上で「それと並行して(ロシアの)侵略が進み、武力行使が行われて多くの人たちの命が奪われています。この事態を深刻に受け止めて、日本としては決して(ロシアを)許すことができないという意思を行動に移すことが大事だと認識しています」と答弁した。

 終了後、宗男氏は岸田首相の対応について「今はG7(日本、米国、英国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリアで構成)との連携を協調しているので、(積極的に両国との対話は)様子見というのが岸田総理の本音でしょう」と語った。

 今後も停戦に向けてはまだまだ時間を要するのか。宗男氏は「私はそんなに時間がかからないと思います。今、ロシアの方が一般市民を1人でも犠牲にしてはいけないと慎重なんです。ウクライナは銃を置くべきです。ロシアも置くわけですから。ウクライナは中立化でいい。ロシアにつくこともなければNATO(北大西洋条約機構)につくこともない。中立化なら、プーチン大統領も守るわけですから」との見解を示した。