今年のNHKは火ダルマに包まれる1年になりそうだ。

 総務省は11日、同局がテレビを持たない人へのインターネットを通じた番組配信の実証実験を行うことを認可した。ネット同時配信サービス「NHKプラス」について、受信料を支払っていない人でも、一定の個人情報の登録を済ませた後は視聴できるようにする実験を4月から試みる。

 この実験には、ネット同時配信を通じてパソコンやスマホの所持者からも受信料を徴収する布石ではないかとの疑念が絶えない。NHKの前田晃伸会長は「ネット受信料をいただくことを前提にした実証ではない」と否定しているが、民放各局からは懸念や反対の声が上がっており、先月には国会で自民党議員が金子恭之総務相に徴収対象の拡大阻止を迫る一幕もあった。

 さらには、東京五輪公式記録映画を監督する河瀬直美氏らに密着したドキュメンタリー番組で、男性が五輪反対デモに金をもらって動員されたとの字幕が付き、捏造疑惑が指摘された。

 NHKは謝罪したが、ツイッター上では「#NHKの捏造報道に抗議します」がトレンド入り。「受信料を支払いたくない!」「NHKを見たくない人は受信料を支払わなくていいスクランブル放送に」とNHKバッシングに火がついており、問題が拡大する可能性もある。