イングランド・プレミアリーグのチェルシーの売却交渉が暗礁に乗り上げている。

 チェルシーを巡ってはロシアのウクライナ侵攻を受けて、オーナーのロマン・アブラモビッチ氏が売却を決定した。

 その後アブラモビッチ氏はプーチン大統領と盟友の間柄のため資産が英国政府に差し押さえられたが、英紙「デーリー・メール」は「チェルシーのオーナーであるアブラモビッチは、彼の資産が政府に押収されたにもかかわらず、クラブの売却に影響を与えると情報筋は語った」と報道。売却先を選択する決定権はいまだアブラモビッチ氏にあると指摘した。

 オファーはすでに締め切られ、スイス人実業家ウィス氏を中心とした投資グループや、プロ野球の鈴木誠也外野手が加入した米大リーグのカブスを所有するリケッツ一家、元リバプール会長のマーティン・ブロードン氏が率いるグループなど多くの候補が乱立している。

 しかし同紙によると「アブラモビッチは、ウクライナとの戦争に対してオリガルヒを制裁したため、米国と英国からの入札を拒否する可能性がある」。経済制裁で反ロシアの姿勢を強める米英からのオファーは拒否する意向だという。

 そこで有力候補に浮上してきたのが、早くから手を挙げていたサウジアラビアのメディアを中心とした投資グループ。しかし今度は、売却を認可する立場にある英国政府がこの案に難色を示している。「政府はニューカッスルが湾岸諸国の投資ファンドに売却されたことに対する最近の反発を考慮し、サウジアラビアからのアプローチを支持する可能性は低い」と同紙は分析する。

 アブラモビッチ氏と英国政府の主張は真っ向から対立するもので、売却先の選定は迷走しているようだ。