イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンは1日(日本時間2日)、リバプールから日本代表MF南野拓実(26)が今季末までの期限付き移籍で加入したと発表した。名門クラブで出番を得られない中で移籍となったが、英メディアは夏にリバプールと〝決別〟する可能性を報じた。

 南野は昨年1月にオーストリア1部ザルツブルクから移籍金725万ポンド(約10億3000万円)でリバプールに加入するも、その後は定位置をつかめないまま。昨年12月以降は、さらに出番が激減し、ポジションを争うポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタ(24)が負傷から復帰することもあって、今後はベンチ外となる可能性もささやかれていた。

 そんな南野について、英紙「サン」は「(昨季)リーグ制覇したチームに南野は影響を与えることができませんでした」とし、今季リーグ9試合出場(先発2)1得点との成績を紹介した上でサウサンプトンは日本代表10番を評価していることから「南野が感銘を受ければ、夏にサウサンプトンの滞在を延長する機会があるかもしれません」と、オフに完全移籍する可能性を報じている。

 一部報道ではリバプールのユルゲン・クロップ監督(53)が南野の完全移籍オプションを拒否したと伝えているが、南野が契約通りにレンタル期間を終えてリバプールに復帰しても〝居場所〟はないとみられている。

 実際、リバプールはブラジル代表ロベルト・フィルミノ(29)の後継者を選定中で、フランス1部パリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(22)や、ドイツ1部ドルトムントのノルウェー代表FWエーリングブラウト・ハーランド(20)らビッグネームの獲得に興味を示していると報じられている。

 ラルフ・ハーゼンヒュットル監督(53)も公式ホームページで「攻撃のいいオプションになる。彼は私たちのチームに合っている」とコメントしており、南野にとって今回の移籍は、今後のキャリアを大きく左右しそうだ。