【取材の裏側 現場ノート】JFL(4部)の鈴鹿ポイントゲッターズに加入したキング・カズこと元日本代表FW三浦知良(55)の鉄板ネタは1枚の写真だった。

 1990年代に日本代表のエースとして活躍したカズは55歳となった現在も現役選手として活動中。13日にはJFL開幕戦に向けて実兄の三浦泰年監督がスタメン起用を明言。そのパフォーマンスに注目が集まっている。そんなカズはこれまで国内外の15クラブでプレーしている中、新天地でイレブンとコミュニケーションを図るための秘策があった。

 2005年にオーストラリア1部のシドニーFCに移籍したとき、カズは「携帯に入っている写真を見せるんだよ。ボルサリーノをかぶって渋めのスーツを着ているやつ…。それを見せると、みんな爆笑するから。それでコミュニケーションを図れるよ。今回(シドニーFC入り)もロッカーでみんなに見せたから大笑いしていたよ」とし、実際に写真について質問攻めされ、親睦を深めたという。

 カズはかねて映画「ゴッドファーザー」シリーズが大好きで、当時のマフィアファッションもお気に入り。実際、本場のイタリアへ旅行したときには現地で主役ヴィト・コルレオーネを演じたロバート・デニーロが映画で着用していたようなスーツの仕立てを依頼。カズが「生地にもこだわったし、袖の長さとか足周りとか、ポケットの深さとか、ミリ単位でこだわった」と語っていたように、完成まで約3か月かかった〝衣装〟を着て撮影した写真なのだが、ピッチを走り回る姿との「ギャップがいいんだよ」と外国勢にも大ウケだったそうだ。

 サッカー選手が新天地で活躍するにはプレーだけではなく、チームメートのコミュニケーションが欠かせない。55歳となった2月26日の誕生日イベントでは映画「男はつらいよ」シリーズで主人公。車寅次郎の衣装で登場し「フーテンのカズさん」として会場を沸かせていたが、鈴鹿でも息子たちと変わらぬ年齢の同僚たちと打ち解けたはず。再ブレークも期待できそうだ。(サッカー担当・三浦憲太郎)