格闘技イベント「RIZIN」の榊原信行CEO(58)が、今後の世界戦略を語った。新型コロナウイルス禍の影響で海外への展開をストップしていたが、ボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(45=米国)が朝倉未来(30)とエキシビションマッチを行う「超(スーパー)RIZIN」(25日、さいたまスーパーアリーナ)を機に再始動。世界のど真ん中を目指す。

 榊原CEOは「コロナ以前に海外で放送権や配信化権を売っていたところも、いったんストップしていたんです。この期間は日本人だけの試合が大半だったっていうのもあって…」と明かした。

 だが、ここに来て外国人選手を呼べる環境が整い、メイウェザーも2018年大みそか以来の参戦を果たす。これをきっかけに海外戦略を再開することになった。その第一歩がテレビ放送だ。

「今回改めて交渉して、再契約して、200か国くらいの国で放送権として売れているんです。アフリカの国とか欧州やアジアで」。その驚異的な数に至った理由に「メイウェザーのネームバリューというかパワーで世界の窓が開いた」とビッグネームの存在を挙げる。

 今回、海外向けにはPPVとテレビ放送の2つを使い分けて展開する。具体的方法について榊原CEOは「未来対メイウェザーを行う1部(超RIZIN)を海外では29ドル99セント(約4300円)で売るんです。ただ、PPVで見てもらえるような経済力のある国は限られる。10か国くらいだと思う。(それ以外の国では)独占的な放送権が売れれば、PPVで見れなくしてケーブルテレビや地上波や配信で見てもらうことになります」とした。

 海外に目を向けるのは世界最大の格闘技団体「UFC」などメガプロモーションに対抗するためだ。「北米のマーケットが(欠かせない)。日本も肥沃なマーケットだと思うけど、アメリカをホームにするUFCやベラトールのようなプロモーションと渡り合おうとすると、海外に歩みを進めないと競争の中で勝っていけない」と力説する。

 となれば、メイウェザー効果で高めた注目度をいかに継続させられるかが重要になる。そこで、今回から試合放送をスタートさせた国では「例えばメイウェザー対未来でRIZINの放送をスタートして、そのまま1年の放映権を取るとか、続けて見ていける環境を交渉している」という。

 一方で北米については今後も現地時間に合わせた大会を開催したいとし、「年3~4大会くらいは北米マーケットに訴求できるような形で時間帯を決めて配信、放映するとか。あるいはアメリカで大会を開くとか。そういう形を取れるといいなと思います」と語った。

 リング外の動向もますます目が離せなくなりそうだ。