格闘技イベント「RIZIN」の榊原信行CEO(58)がインタビューに応じ、今後の展望を激白した。前身となる「PRIDE」の最終大会と同じナンバーの「RIZIN.34」を20日に丸善インテックアリーナ大阪で開催したが、この〝節目〟をクリアしたイベントはどこを目指すのか。ベルトの新設構想や混沌とするフェザー級戦線の行方など注目発言を連発だ。


 ――とうとうナンバーがPRIDEに並んだ

 榊原CEO(以下榊原)だから今回、オープニングも当時を少しオマージュしたりしたんです。感慨深い? そうですね。

 ――今後の展望は

 榊原 今回は弥益ドミネーター聡志 vs 萩原京平がメインの仕事をしてくれたけど、ナンバーシリーズにはタイトルやGPをしっかり絡めていきたい。そういう意味でベルトを新設することも考えています。GPは夏から始めたい。

 ――GPがフライ級になった場合、王座決定トーナメントになる可能性は

 榊原 そういうことになってもいいだろうし。新たに2階級くらい(ベルトを)つくれたらと思っています。候補? フライとかウエルターとかヘビーとか。

 ――既存の中では、フェザー級のタイトル戦線が混沌としている

 榊原 こういう状況なら「次期挑戦者決定戦」の開催もあり得ますよ。当然クレベル(コイケ)が最右翼になるだろうけど、じゃあその相手は誰がいいのか。「ドミネーターだ」という人もいれば、他の選手を挙げる人もいるでしょう。そこに外国勢も入ってくると、だいぶ分からなくなっちゃうので。そのへんは考えながらですね。

 ――その弥益に敗れた萩原の今後は

 榊原 まだまだ発展途上という気がする。そうなると、練習はもちろん試合でも学ぶことが本当に多い。勝ったり負けたりしながらトップアスリートにたどり着いていくタイプなんじゃないか。平本蓮も。2人の場合はどんどん試合をして、強いやつに立ち向かっていくことが1~2年後にコンプリートなMMAファイターになる近道なんじゃないかと思いますね。

 ――どんどん試合を組むと

 榊原 「TRIGGER」でも「LANDMARK」でもナンバーシリーズでもいい。2か月に1試合くらいのペースで。堀口(恭司)が(UFCで)世界ランカーになって戻ってきた時「試合がいつになるか分からずにトレーニングをするより、2か月に1回と決めて進みたい」って言っていたんです。その方がスケジュールを組みやすいと、実際に2年近くそのペースで戦った。

 ――堀口式で成長を促すのか

 榊原 それに一気に注目を浴びて話題性もある。時にそれが先行するところもあるんだけど、「求められること」もプロとして必要だし。2人には2か月に1回、試合を組んであげられるだけの求心力がある。

 ――ハイペースでカードを組む価値があると

 榊原 ある。いい意味でも悪い意味でも話題になる発信力を持っているから。かといって求心力を持たない選手にはそんなコンスタントに試合を組んであげられない。2人はそれを武器に貪欲に試合を求めてほしい。