格闘技イベント「RIZIN.20」(31日、さいたまスーパーアリーナ)で行われたRIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ(5分3R)は、王者・浜崎朱加(37)がハム・ソヒ(32=韓国)に判定1―2で敗れ、王座から陥落した。

 米UFCにも参戦した「ROAD FC」初代女子アトム王者との日韓女王対決。過去2度の対戦(2010、11年)は浜崎が連勝を飾っているだけに、韓国女王も負けられない。1Rから相手の顔面を狙ってパンチで激しく打ち合った。

 2Rでは浜崎が相手の蹴り足をキャッチ。得意のグラウンドに移行した瞬間だ。ハム・ソヒが下からトライアングルチョーク。浜崎を捕らえると、脳天にヒジ打ちを何度も突き刺した。王者は大ピンチに陥ったが、3分以上に及ぶ三角絞め地獄を何とか耐えしのいだ。

 これでスタミナを奪われた浜崎は、3Rにパンチの連打を浴びて鼻から出血。ペースを奪い返せない。得意の寝技に持ち込みたい王者はロープ際で大腰でぶん投げてグラウンドへ。だが、ここからケサ固めを決めきれず、無念のタイムアップとなった。

 競り合いを制した新女王ハム・ソヒは「もっといい選手になりたいです。皆さん、あけましておめでとうございます」とひと足早い新年のあいさつで自らの王座獲得を祝った。

 浜崎の話「1Rは打撃で勝負しようと思って、それはできたが、寝技でいいところを取られてしまいました…。また挑戦できる位置まで上り詰めたい。2020年はどういう相手が来ても勝てるようにしっかり練習していきます。スーパーアトム級の選手はたくさんいるので(ダイレクトリマッチではなく)また一から勝って挑戦していくのが筋かと思っています」

 ハム・ソヒの話「王者になれてうれしいが、まだ実感がない。これから王者にふさわしい選手になりたい。大変強い選手だった。当面は今日獲得したタイトルをしばらくキープするのが最大の目標になる」