大森立嗣監督が語った〝秋葉原無差別殺傷事件の背景〟「何があったのか分かんないまま終わっちゃった」

2022年08月03日 22時21分

トークイベントを行った(左から)ジョー横溝、大森立嗣、宮台真司、ダースレイダー(東スポWeb)
トークイベントを行った(左から)ジョー横溝、大森立嗣、宮台真司、ダースレイダー(東スポWeb)

 映画監督の大森立嗣(51)が3日、東京・渋谷区のLOFT9 Shibuyaで開催された配信トークイベント「深掘りTV カルト2世問題と秋葉原無差別殺傷事件の背景を深掘りする!」にゲスト出演した。

 同イベントは社会学者の宮台真司氏、ヒップホップMCのダースレイダー、ラジオDJのジョー横溝がレギュラーを務める。

 大森監督は「星の子」(2020年)で両親が新興宗教に傾倒し崩壊する家庭を描き、「ぼっちゃん」(2013年)では秋葉原殺傷事件をテーマに映画を撮った。安倍元首相暗殺事件の山上徹也容疑者や秋葉原殺傷事件の加藤智大元死刑囚の刑執行により、再び注目されている。9月9日には最新作「グッバイ・クルエル・ワールド」が公開される。

 トークは映画の内容を〝深掘り〟する形式で展開。まず「星の子」を題材に、カルトに傾倒する人間に対して「本人が良いなら良い」という声に対して、宮台氏は「僕は倫理の問題で許せない。『夢から覚めろ』というのは重要。ただし、言い方の問題はあると思います」と提言。大森監督は「映画の中で『心のゆらぎ』ということを描きたかったんです」と明かした。ほかにもカルトの勧誘方法などについても話が及んだ。「人間は孤独に弱い。ホームに帰れないと心身が傷つくようにできている。カルトはそこをついてくる」と宮台氏が指摘するなど様々な意見が飛び交った。

「ぼっちゃん」を題材にしたトーク部分では、加藤元死刑囚の刑執行にも言及した。

 宮台氏は「安倍元首相の暗殺事件後に刑執行されたということを考える必要がある」と指摘。ジョー氏は「(刑執行は2016年の)7月26日に相模原障害者施設殺傷事件が起きた日」とし、様々な意見がある中で「死刑」に対しての法務省の強いメッセージがあるとした。

 大森監督は刑執行に関して「(事件の真相に関して)本当に何があったのか分かんないまま終わっちゃったんじゃないかな。なぜこういう事が起きたのか、僕たちは考えていく必要があるんじゃないのかと思ってます」と話した。その後は加藤元死刑囚の人物像を分析するなどして事件の本質について迫った。

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