「負けないで」や「揺れる想い」など数々のヒット曲を生み出したZARDの30周年を記念した展覧会「ZARD/坂井泉水 心に響くことば」(7月11日まで)が1日から東京・町田市の「町田市民文学館ことばらんど」でスタートした。

 2007年、40歳の若さで亡くなった坂井泉水さんは、155曲にも及ぶ楽曲の作詞を手掛けてきた。今回はその歌詞である「ことば」に焦点を当てた展覧会。関係者は「これまで歌詞をメインにしたことがなかった。町田市からオファーを受けて、改めて注目してみようということで開催することになった」。

 会場にはZARDのヒット曲がBGMとして流されるほか、デビューシングル「Good―bye My Loneliness」のジャケット写真で使用した革製のブルゾンや、ツアーで使用したステージ衣装、レコーディングの時に愛用していたヘッドホン、音のキーを取るときに欠かせなかったというおもちゃのピアノなども陳列されている。

 愛用品だけではなく、今回のテーマである坂井さんの直筆の歌詞も多数並べられている。大ヒット曲「負けないで」も直筆の歌詞が展示されているが、こちらはレコーディングのタイミングで歌詞を変えたという。サビの「最後まで 走りぬけて」は当初、「最後まで あきらめないで」だったが、「あきらめないで」が「走りぬけて」に変更された。

 前出の関係者は「言葉がどう伝わるか、こだわっていました。一番いいもの、一番心に響くものをレコーディングをしながら選んで、これだ、というものを創り上げていったんだと思います。レコーディングをしながら歌詞が少し変わるというのは、たまにあったことと聞いています」とも話した。

 また、この展覧会では今回のために作られたクリアファイルや、30周年を記念したTシャツなどのグッズも販売する。