俳優の草なぎ剛(46)、内田英治監督が9日、都内の日本外国特派員協会で行われた映画「ミッドナイトスワン」記者会見に出席した。

 草なぎがトランスジェンダーの凪沙役を演じて反響を呼んだ同作は、海外メディアの間でも話題となり、同協会の熱烈オファーを受けて会見開催が実現した。

 草なぎは「(海外メディア向けの会見に出席して)この作品がいろんな方に少しずつですけど、広がっているのを感じます」と心境を明かす。

 トランスジェンダーの凪沙という難しい役柄を引き受けた理由に、海外メディアも注目していた。「トランスジェンダーの役で難しいと思ったんですけど、それ以上に、感じたことのない温かさを感じ、この作品に参加したいという気持ちの方が勝ってしまって。すぐに参加しました」と草彅は話す。

「LGBTの友人はいるのか?」という質問には「LGBTの友達はいないんですけど、今まで、芸能活動において、仕事をさせてもらった方は何人かいました。みんな優しくて、僕のことを助けてくれました。役作りに関しては、トランスジェンダーということを意識せずに、脚本の持っている力を役に〝のせる〟ことを考えました」と答えた。

 劇中で凪沙は親族の娘の母親代わりとして生きる。母性についての考え方を聞かれると「何かを育てる気持ちはジェンダーレスというか。何かをはぐくんでいくという気持ちで演じている内に、もしかしたらこれが〝母性〟なのかなと目覚めていく感じでした」と振り返った。

 最後には「世界中の人たちにこの映画を見てもらいたい。デリケートな問題だが、考えるきっかけになれば。自分でもいい映画だなと思っています。よろしくお願い致します」とメッセージを送った。