女性は40%増…竹内結子さん死去で懸念されるコロナと自殺者急増の因果関係

2020年09月28日 10時53分

亡くなった竹内結子さん。死の連鎖をどう断ち切るのか

 数多くの映画やドラマで活躍してきた竹内結子さん(享年40)の死に悲しみが広がる中、自殺防止に取り組む関係者の間で懸念されるのが、女性の自殺者急増と新型コロナ禍との関連だ。7月に俳優の三浦春馬さん(享年30)が亡くなって以降、著名人の自殺とみられる訃報が相次いでいることにも関連はあるのか。竹内さんの死が新たな悲劇を生まないための防止策が急務だ。

 またも起きてしまった人気俳優の死。三浦さん死去のショックが冷めやらぬ中で、今月は女優の芦名星さん、俳優の藤木孝さんが自殺とみられる死を遂げ、竹内さんも続いてしまった。

 複数の海外メディアが「日本の芸能界で自殺者が相次いでいる」とも報じ、日本の芸能界で何が起きているのか、世界も注目し始めている。

 自殺者は今年8月から増加に転じたとみられている。警察庁によれば、今年1~7月の自殺者数は前年より減少か、ほぼ横ばいだったが、8月は1849人で、前年同月比で246人増。中でも女性が40%増と大きく増えた。

「昨年1年間の自殺者数2万169人中、男性は約7割、女性は3割だが、今年8月は男性64・8%、女性は35・2%と女性の比率が上がっている。年齢や職業、原因など詳細なデータは出ていないが、少なからず、コロナの影響が出たのではないか」(行政関係者)

 コロナ禍で会社の倒産や失業、休業による経済的な不安が広がり、緊急事態宣言による外出自粛、飲食店などの営業自粛、時短営業要請、リモートワーク・リモート授業など、生活は大きく変わった。

 長引くコロナ禍で、将来に悲観した人や、三浦さんの自殺や、その死の報道による影響を指摘する専門家もいる。不安が広がった状況で、著名人の自殺があると、ファンや同世代の人々に影響を与えかねない。

「著名人が亡くなると、熱心なファンの衝撃はもちろんだが、そうでない人でも、いろんなところで目にしてきた有名人なので、自分の家族や親戚のような身近な人が亡くなったように錯覚する場合がある。家族や身近な人の変化に注意し、相談されたときは、話を聞いてあげた上で、著名人とは切り離すように仕向ける必要がある。難しい場合は行政の相談窓口に連絡するか、心療内科や精神科を受診するなどがいいでしょう」(同)

 メディアも苦慮している。

 テレビ関係者は「三浦春馬さんの件以降、具体的な自殺の方法などを報じるのはやめ、その後は自殺という言葉自体、使わないというような配慮をするようになった。放送の最後や、ニュースサイトなどでも相談窓口の連絡先を出すことも徹底するようになった」という。

 こうした措置は、厚生労働省の自殺対策を受託する「いのち支える自殺対策推進センター」が、芦名さんが亡くなった今月14日付で発表したメディアへの要請が背景にある。

 同省は世界保健機関(WHO)の「自殺報道ガイドライン」を踏まえ「報道を過度に繰り返さない、自殺の手段について明確に表現しない、自殺が発生した場所の詳細を伝えない、センセーショナルな見出しを使わない」などとしている。

 同センターは27日、竹内さんの死を受け、各メディアに文書を送付。「著名人の自殺に関する報道は子どもや若者、自殺念慮を抱えている人に強い影響を与え『後追い自殺』を誘発しかねません」と対応を求めた。

 新型コロナではこれまでにクルーズ船の乗員乗客を含めて全国で1563人が亡くなったが、それを上回る人が毎月、自殺しているのが今の日本。著名人の相次ぐ死を、自殺防止運動につなげられるかが問われそうだ。

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