「いきマリ」濱崎麻莉亜さん死去で批判の嵐 〝ドル箱〟リアリティー番組は消滅の道を進むのか

2020年09月01日 06時15分

「いきなりマリッジ」を配信していたAbemaTV

 ABEMAのリアリティー番組「いきなりマリッジ シーズン4」に出演していた濱崎麻莉亜さん(23)の死去が波紋を広げている。リアリティー番組をめぐっては、フジテレビ系「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が5月に急死したばかり。リアリティー番組存続の危機が叫ばれる中で、制作サイドと芸能事務所にとっては〝ドル箱〟〝救世主〟という一面も。複雑な事情が絡み合っている…。

 同番組は初対面の男女が出会った初日に挙式し、30日間の新婚生活を送るリアリティーショーで、シーズン4は7月25日に配信開始。すでに新婚生活の撮影は終了しており、濱崎さんが亡くなったのは結婚か離別か最後の選択をする前だった。

 捜査関係者によると、26日午後に東京・港区のマンションで濱崎さんの遺体を発見。遺体に目立った外傷はなく「睡眠導入剤など薬物の多量摂取を連想させる状況」だったため、自殺とみて捜査を進めている。現時点で遺書のようなものは発見されていない。

 警視庁はSNSでの誹謗中傷より、対人トラブルがあったとみて捜査しているという。

 本紙がいち早く「濱崎さんがネットリンチに遭っているという話は聞いたことがない。誹謗中傷はゼロではないが、木村さんのケースとはだいぶ違う。それよりもプライベートで何らかの〝悩み〟を抱えていた可能性の方が高い」という関係者の指摘を伝えた通り、警視庁も交友関係のトラブルの線で慎重に調べているという。

「警視庁はもちろん、誹謗中傷を苦にした可能性を排除していません。でもそれより、プライベートの知人や番組以外の仕事先関係者を徹底的にあたっていたんです」(捜査関係者)。特に濱崎さんの男友達・女友達との関係を捜査中だという。

 同じリアリティー番組をめぐっては、「テラスハウス」に出演していた木村さんが5月に急死。SNS上での誹謗中傷が要因に挙げられた。

 木村さんの母・響子さんは29日、ツイッターで「これだけの犠牲者を出しても、この世の中にリアリティー番組は必要なの?」と疑問視。ネット上でも同調する声が噴出している。なのになぜ、リアリティー番組は複数あるのか。

「『テラスハウス』を含めて恋愛リアリティー番組は女性の視聴者から好評で、ネット配信でもっとも稼げるコンテンツの一つ。一般人やこれから名前を売りたい人が出演するので、ギャラも安い。しかも、ヒットして出演者を代えれば同じテイストで続編をどんどん作れる。『テラスハウス』や『いきなりマリッジ』がまさにそうです」(制作会社スタッフ)

 この2番組以外にも恋愛リアリティー番組は次から次に制作されている。芸能事務所サイドにとっても〝ドル箱〟になっているとの指摘もある。

「駆け出しのタレントが出演をきっかけに有名になっていくケースが増えており、事務所サイドが〝ノーギャラでも〟と売り込みをすることもあるぐらい。最近は素人の応募が減っているようで、事務所への出演お願いも増えている。双方がウィンウィンの関係であるからこそ、〝やらせ〟などと批判を浴びてもこうした番組はなくならない」(芸能プロ関係者)

 さらに、昨今のコロナ禍でもリアリティー番組は、制作側にとって〝救世主〟でもあるようだ。

「感染対策を求められていますが、撮影クルーを少人数にできるし、出演者も有名人と比べて簡単に変更できてありがたい。リアリティー番組に厳しい視線が注がれる今の状況に頭を抱えている制作側の人間は多い」(前出の制作会社スタッフ)

 テレビ全盛時代にも「ねるとん紅鯨団」「未来日記」「あいのり」など、恋愛リアリティー番組は人気を博してきた鉄板コンテンツ。ただ、SNS全盛時代の現在は、出演者自身が批判を浴びるリスクが格段に増えたのも事実。業界全体で早急な対策が必要になっている。