安倍首相突然の検診に憶測 石破潰しの深謀遠慮!?

2020年08月18日 06時15分

安倍首相(左)と石破氏

 安倍晋三首相(65)が17日、東京・信濃町の慶応大病院で突然の検診を行ったことで、永田町の話題は今後の政界の行方で持ち切りだ。実際の健康状態は分かっていないが、自民党内からは限界を指摘する声もあり、予断を許さない。とはいえ、通常は隠されがちな首相の健康問題が、こうも簡単に表に出てくることについて、疑念を抱く関係者も多い。ある関係者は「石破潰しの狙いがあるのではないか」と指摘した。どんなカラクリなのか――。

 17日午前10時半ごろに慶応大病院に入った安倍首相は、午後6時ごろ病院を出た。7時間以上も病院にいたことになる。自民党内からは「念のための検査だろう」「とにかく首相は疲れている」などと大ごとにしないよう努める声が出ている。

 最近の安倍首相に健康不安説が付きまとっていたのは事実だ。写真週刊誌「フラッシュ」による吐血情報に始まり、歩くスピードが遅くなっているとの指摘があったり…。さらに首相と親しい甘利明税制調査会長が「数日でもいいから強制的に休ませねばならない」と健康不安を事実上認めたりと、前兆はいっぱいあった。突然の検診とはいえ、関係者にとっても国民にとっても「まったくの予想外」というわけではなかったわけだ。

 だからこそ、これらの情報発信に不信感を抱く声もある。

 政界関係者は「国会が閉じて以来、首相は、午前中は自宅で過ごして午後に官邸入りする日が多かったので、日程はそれほどタイトではなかったはずです。少し前には『いつ別荘に行けるか心配している』という報道があったくらい。今回は、首相の体調に問題があるという流れを作りたい意図を感じます」と明かした。

 16日の時点では、ネット掲示板「5ちゃんねる」に「明日首相入院」と断定的に書き込まれたことが話題になるなど、不審な点があるのは確かだ。

 首相の健康問題…普通なら隠されるべきものが表に出過ぎている状況に「これは石破潰しの策略じゃないか」と話すのは永田町関係者だ。どういうことなのか?

 石破茂氏(63)が次の首相に意欲を示しているのは周知のとおり。一方で安倍首相が「石破氏だけはダメ」と考えているのもよく知られている。

「今の安倍首相にとって最も大事なのは、佐藤栄作元首相の持つ連続首相在任記録の更新です。それが24日に達成される。この記録を花道に勇退、という考えが一つあります。憲法改正など道半ばですが、病気なら仕方がないと、できなかったことの理由もつきます。もう一つが禅譲です。これは過去にモデルケースがあります」(前出の永田町関係者)

 2000年に小渕恵三首相(当時)が倒れた際、〝密室〟で森喜朗氏(83)が後継に決まったことがあった。

「あの時、正式な総裁選をやっていないんですよ。緊急事態だから話し合いになったんです。今回はコロナ禍という緊急事態があるし、同じように後継指名しようとしているのではないか。総裁選をやると、石破氏にも芽が出てきてしまいますから」(同)

 当時は小渕氏が入院して3日後に「党大会に代わる両院議員総会」が開かれ、森氏が満場一致で総裁に選出されていた。また総裁選をやるとなると、約1か月の政治的空白を作ることが懸念されてもいた。

 稲田朋美幹事長代行(61)は17日、安部首相の持病である潰瘍性大腸炎について「命に別条がある病気でない」としており、小渕氏のように命にかかわるものではないと推察される。

 病気を理由に勇退、そしてコロナ対策という緊急事態のため、正式な総裁選なしに後継を選ぶ――。首相側近からすら健康不安が強調されるのは〝理想の禅譲〟を行うための地ならしなのかもしれない。