アベノマスクに“意外”な需要

2020年05月13日 17時00分

アベノマスクがマスクフェチの間で人気だ(ロイター)

 アベノマスクが人気だった!? 12日から大阪と福岡でもアベノマスク配布が開始された。すでに世の中では使い捨てマスクの品薄が解消されつつあり、「アベノマスクはもういらない!!」との意見も出てくるほど厳しい視線が注がれている。しかし、一部マニアの間ではむしろ歓迎されているという。一体どういうことなのか。

 マスクに並々ならぬ感情を持つマスクフェチというマニアがいる。

 12日には、神奈川県松田町の路上で、35歳の女性に抱き付いた上で着用しているマスクをひったくったとして、20代の男が暴行と窃盗の疑いで神奈川県警に逮捕されている。事件が起きたのは4月20日で、奪われたのはサージカルマスクだった。

 男は「まったく身に覚えがない」と供述しているが、周辺では1月から同様の事件が5件も確認されているという。

 この男がマスクフェチならば、犯罪を犯すなどフェチの風上にも置けないのは言うまでもない。しかし、女性のマスクを特別視する人がいるということでもある。マスクフェチとはどんな人たちなのか。

 あるマニア男性は「女性がマスクをしている姿に興奮する“鑑賞派”と、自分でマスクをつける“実践派”がいます。私は鑑賞派で素顔とマスク姿のギャップに引かれます。目が強調されて美しく見えるのもいいですね。マスク越しのくぐもった声が、拘束具を思わせてSM的な魅力もあります」と解説する。

 逮捕された男は使用済みマスクを自ら着用したかったのかもしれない。

 フェチはたいてい子供のころに目覚めるものだという。このマニア男性も小学生の時に行った歯科医院で歯科衛生士のマスク姿を見たのがきっかけだった。

「心臓が飛び出しそうなほどドキッとしました」と振り返る。

 同じように子供のころにマスクに目覚めた人たちはたくさんおり、そのころに身近なマスクは歯医者以外には給食当番マスクだった。いわゆる布マスクのことで、アベノマスクがまさにそうだ。

 この布マスクはフェチの中では人気があるといい、何度も使用してくたびれてきた感じに萌える人もいるのだという。

 昨今はアベノマスクが届いたら、着用してSNSに写真をアップする女性がたくさんいる。

 本紙ウェブ版でもお伝えしたが“日本一黒いキャスター”の岡副麻希はアベノマスクを着用して「小学校の給食係のときにつけていたことを思い出しながら、中にあて布をいれて有り難く使わせていただいてます」と報告している。ファンからは「顔が小さすぎる」「マスク美人」と称賛の声が相次いだ。

 ほかにも元AKB48の西野未姫、お笑いタレントのキンタロー。らがSNSにアップしているし、一般女性にも画像をアップしている人は多い。

 マスクフェチたちのツイッターでは、若い女性がアベノマスク姿をアップするとリツイートして歓迎の意を示している。こんなにも若い女性が布マスクを着用するなんて今だけ。もちろん事情が事情だけに、マスクフェチかいわいは静かに盛り上がっている。

 アベノマスクも捨てたもんじゃないのかもしれない。