4月23日放送のラジオ番組「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」で“女性蔑視”と取れる発言をして批判を浴びた「ナインティナイン」の岡村隆史(49)が、30日深夜放送の同番組であらためて謝罪した。番組の途中からは、相方・矢部浩之が登場し“公開説教”を行う一幕も。放送された約2時間にわたって平謝りし続けたのは、レギュラー番組降板を避けたい意向があったのは間違いない。

 先月23日深夜放送の同番組で岡村は、リスナーの「今後しばらくは風俗に行けない」という悩みに「コロナが終息したら絶対面白いことがある」と回答。「短期間ですけれども、美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。なぜかと言えば、短時間でお金を稼がないと苦しいですから」と話したところ、「女性蔑視だ!」などとネット上で大炎上した。

 これに対しニッポン放送は同27日、番組の公式サイトに謝罪のコメントを掲載。さらに29日には吉本興業の公式サイトで、岡村自身が「苦しい立場におられる方に対して大変不適切な発言だったと深く反省しております」とコメントを発表した。

 そうしたなか岡村は、30日深夜の「オールナイトニッポン」の冒頭、「僕によってたくさんの人たち、特に女性のみなさんに不快感を与えたことについて、まずは心から謝罪させていただきます。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。

 さらに「コロナウイルスで緊急事態宣言が日本全国に出されている状況で、多くの人が不自由な生活、苦しい状況にある中で、大変失礼な発言をしてしまいました。いま、コロナをはじめ経済的な問題で生活が苦しくて、やむを得ず風俗業につく方がいらっしゃることへの、理解や想像力を欠いた発言をしてしまいました。心からおわびいたします。本当に申し訳ありませんでした」と重ねて謝罪。

 続けて「情けないです。それがホントに正直な気持ちです。そして発言した部分を自分でもあらためて聞き直してみました。明らかに、大変失礼な発言だったと思います。そして、これは間違いなく僕、岡村隆史が言った言葉です」と話した。

 番組の中盤には、相方の矢部が「やったなお前!」と言いながら登場。「緊急事態よ、ナインティナインも」と言う矢部は「不快に思われたらイヤなんですけど、ええ機会もらったよ。公開説教しようと、今日は思ってね」。これに対し岡村は「相方にもゴメンねという気持ち」と話したが、矢部は「本番でしか謝らへんよね? オフで絶対ないよね、オレに」と一喝した。

 矢部は岡村について今回の失言だけでなく、年下女性への接し方にも言及し、「そういう性格は根っこにある」と指摘。その原因となった過去のプライベートにも触れたが「もう、かわいそうさんじゃない。年も取ってお金も稼いでいる。もう変わらなきゃ」と諭した。

 コンビとして会話が少なくなっているナイナイだが、矢部は「誰も指摘してくれる人がいなくなった」「ラジオだからと甘えていた」と指摘。さらに「もう風俗ネタなんか受けへんで。これをきっかけにと言うたら、聞いている女性に失礼かもしれないけど、結婚したら?」と身を固めることを勧めた。

 結局番組は終了までの約2時間、ほとんどが岡村の失言の話題だけに終始。しかも2014年9月に同番組を卒業した矢部までも出演して謝罪したのは、「このままではレギュラー番組降板になりかねない」という危機感にほかならない。

「『チコちゃんに叱られる!』や大河ドラマ『麒麟がくる』に岡村が出演しているNHKには抗議が殺到した。スキャンダルに厳しいNHKだけに、今後も批判が続くようだと降板になりかねないから、平謝りするしかなかったのでは」(芸能関係者)
 NHKだけではなく、民放局への配慮もある。

「民放局は吉本の株主でもあるから、表立って批判はできない。今回の失言についても、ほとんど報じる民放局はなかった。ただいくら吉本と仲が良くても、スポンサーが『降板させろ!』と言ったら岡村を降ろさざるを得ない。その辺はNHKにはない厳しさがある」(同)

 レギュラー降板を避けるためにも平謝りするしかなかった岡村。そのおかげか、ネット上ではおおむね好意的な意見が目立った。何とか降板だけは免れそうな雲行きだ。