合成麻薬MDMAや強烈な幻覚作用のあるLSDを自宅に隠し持っていたとして、麻薬取締法違反の疑いで昨年11月16日に逮捕された女優・沢尻エリカ被告(33)の初公判(東京地裁、31日午後3時開廷)を前に、都内の日比谷公園では傍聴券が配布された。

 沢尻被告は昨年12月に保釈後、都内の有名病院で薬物治療を受けており、そこから車で出廷する。所属事務所が車内をカーテンで覆い、徹底ガードする予定。公判は即日結審し、2月6日に判決公判を迎える見通しだという。

 記者クラブ以外の一般傍聴席は19席で、2229人が並んだため、倍率は約117倍。当初予想されたより、かなり物足りない数字となった。

 ちなみに傍聴希望者の歴代1位は、社会を震撼させたオウム真理教事件の首謀者だった麻原彰晃教祖こと松本智津夫死刑囚(2018年に死刑執行)の初公判で1万2292人(256倍)だ。

 歴代2位で芸能人トップは09年に薬物事件を起こしたのりピーこと酒井法子(48)が記録した6615人(倍率330倍)。有名どころでは16年に覚せい剤取締法違反に問われた元西武主砲の“番長”こと清原和博氏(52)が3769人(188倍)。14年に薬物逮捕され、世間に衝撃を与えた歌手のASKA(61)が2646人(126倍)で続く。昨年、大麻取締法違反で起訴された元ジャニーズグループ「KAT‐TUN」の田口淳之介(34)は1265人(約53倍)だった。

 改めて振り返ると、時代という要素があるため単純には比べられないが、被告の知名度、人気度と世間の関心、傍聴人数はほぼ比例していることがわかる。

 沢尻被告は以前から“大麻疑惑”がささやかれており、「別に…」騒動で態度の悪さが知れ渡っていた。そのため逮捕の衝撃度が、清純派アイドルとして中国をはじめアジアで絶大な人気を誇ったのりピーに及ばなかった。それが沢尻被告117倍、のりピー330倍の差に表れたようだ。