あの「夢グループ」が東スポ餃子を販売! 独特の口調と朴訥(ぼくとつ)なキャラクターで一躍人気者となった、夢グループ・石田重廣社長(64)が本紙の独占インタビューに応じた。“昭和感”漂うCMに潜む緻密な計算から、ビジネス哲学まで大いに語り、ついには東スポ餃子の販売まで約束。さらに、同席した歌手・保科有里との“愛人疑惑”も直撃した――。

――あの印象的なCMに至った経緯は

 石田社長(以下、石田)CMでモノを売るには30秒、60秒…120秒とあるんですけど、CMの前後の視聴率がある程度見込める120秒にこだわりました。でもテレビショッピングって誰も、僕も見たいと思わない。つまらないですから。だからこそ一番肝心なのは「商品がいくらで買えるのか」なんです。

 ――はい

 石田 例えば、ここにお茶があります。1万円なら「なんで1万なんだ、ふっかけてんじゃないか」と。120円だったら当たり前。100円も当たり前。でも「20円ですよ」とサラッと言われて「おかしいな、安いな」と思った時に、必要なのが保科有里さんなわけですね。

 ――あの甘~いやりとりですね

 石田 くだらない(通販)番組がいっぱいあったわけです。金額出ると大人数で拍手して、「すごーい」と。アレ見てると僕は腹が立つわけです。なぜかって、お金がないから、うらやましいんですよ。お金があったら僕も20人、30人に拍手させます。でも“応援団員”1人が拍手してもおかしい。そこを「甘えられて安くする」というスタイルで。

 ――そういう理由で

 石田 人というのは甘えに弱い。長年の知り合いがいるんですが、おネエちゃんにおねだりされると「おう、買ってやるよ」と買ってあげたり。すし屋でも(ねだられて)高いすしを平気で頼むわけですよ。コッチはイカしか食べてないのに(笑い)。そういうのを吸収して取り入れましたね。

 ――あの素朴で昭和感あふれるスタイルは

 石田 昭和感という意識はないですね。お金をかければ、こだわったCMを作れますが、必ず売れるとは限らない。1本300万のCMを10本で3000万使うならば、僕は1本2万円を100本作った方がいい。

 ――実際に制作費は2万円なのか

 石田 ええ。カメラマンさんのギャラだけ。絵コンテはないです。その場で書きます。一生懸命考えた言葉というのはウソの言葉。自然と自分の中で思ったものを書きます。話を戻しますが、「素朴」と言ってくれた時点で僕は「やった」と思うんですよ。

 ――といいますと

 石田 僕が新聞広告を最初に作った時はみんなに言われました。「見出しがデカくて金額も大きくて。こんな素人っぽい、ダサい広告は売れない」と。でも、売れないなら毎日、広告出してないよと。分かりやすいし目立つでしょ。「ダサい」と言われるほどうれしい。僕にはこれしかできないし、ダサいことを自分から表現する企業の社長はほとんどいませんから。

 ――計算ずくの「ダサい」

 石田 カッコいいCMを作れって言われれば作ります。バカバカしいと思いながら。なぜかってそこには競争相手がいっぱいいる。その競争でやっても意味がないです。

 ――保科さんの存在感も衝撃的。愛人疑惑まで出る盛り上がりだが

 保科 おかげさまで話題になって感謝しています(笑い)。一番最初は「はあ!?」と。妹か娘には見られないの!?って(笑い)。親には何て言ったらいいんだろうって思いましたけど、母は「面白いじゃない」って笑ってました。

 ――キャスティングした理由は

 石田 本人が「色」に染まってなかった。これが色が染まっている方だと(甘える演出が)わざとらしくなっちゃう。だから選んだわけですよ。

 ――6日には保科とのデュエットソングをリリース。作詞は大変か

 石田 作詞は数分ですよ。実は、もう一つあるんですよ、僕のヒット作。3年前に出した曲(「夢スター春・秋」「ごめんなさい、ありがとう」)で、印税が結構入りました。400万くらいかな。

 これはちょうど旅行に行く時、何か口実を作りたくて「ポルトガルに音楽作りに行ってくる」と大口を叩いたわけですよ。でも、行きの飛行機の中で書いちゃって、着いた頃には出来上がっていたんですけど(笑い)。

 ――経営能力、知名度は抜群。政界進出は考えなかった

 石田 小さい時にはそんな夢もありました。でも、そこまで達者な人間ではない。政界は全く関心がありませんね。

 ――オファーが来たら

 石田 この間、参議院のオファーはありましたけどね。でも、僕は自分の人生を「物売り」で終わりたい。“人売り”よりも、物売りで終わりたいです。

 ――最後に、東スポ餃子もCMで売っていただけませんか!

 石田(表情が厳しくなり)東スポというものを強めながら餃子を売っていくのか、餃子を売っていく中で東スポに動いてもらうのか…。僕は思うんです。「東スポの餃子」なんですよ。東スポに関心がなければ食べなくていいよと。東スポの餃子だからすごいもの作ったんだよと。そうすれば自動的に東スポというブランドが高まる。ならばこうしましょう。僕(自社)の宣伝部に言ってみますよ。そして僕と保科さんが、東スポ餃子をテレビショッピングで販売する。いいんじゃないですかね。

 ☆いしだ・しげひろ 1958年7月1日、福島県生まれ。浪人中に広告会社を起業したことをきっかけに商売の道に入る。30代で海外商品を輸入する「友交流通グループ」(現ユーコー)を設立。2003年には芸能事務所も設立し、兄弟デュオ「狩人」が所属第1号となる。現在は名称を「夢グループ」に変更し事業を展開中。年商は約200億円。野球好きで、甲子園を目指し東北高校の野球部に入部した経歴を持つ。

 ☆ほしな・ゆり 11月24日、石川県生まれ。1993年に「神無月に抱かれて」で歌手デビュー。今年で30周年となる。2015年から夢グループ主催「夢コンサート」に参加。今月6日には「夢石田社長と有里」のコンビ名で新曲「夢と…未来へ」がリリースされた。