「BanG Dream!」や「けものフレンズ」など大ヒットアニメで知られる声優・相羽あいな(33)が単独インタビューに応じた。劇団員→プロレスラー→声優という異色のキャリアも彼女にとっては〝運命の糸〟に導かれたものだったという。
――もともとは声優志望だった
相羽あいな(以下相羽)そうです。声優になりたいと思って東京の専門学校に通いました。卒業後、演技をより深く学ために劇団員として活動していたんです。そのときに舞台のプロデューサーさんから「プロレス団体を立ち上げるけど、興味ないか?」と声をかけていただきました。
――プロレスには興味があった
相羽 DDTプロレスを観戦したことはあったし、新日本プロレスも見ていたのですが、まさか自分がプロレスをやるとは思っていなくてびっくりしました。「運動神経も良くないからできるわけないですよ」って断ったら、プロデューサーに「わかった女子プロレスを見てから決めてくれ」と言われて、そこで見に行ったのがスターダムだったんですよ。
――2014~15年頃当時のスターダムには紫雷イオ(現イヨ・スカイ)や宝城カイリ(現KAIRI)という後のスーパースターも所属していた
相羽 そうなんです! 選手のかっこよさ、美しさに完全に引き込まれました(笑い)。それで、何もせずにできないと決めつけるのは早いんじゃないか、自分はどこまでできるんだろうと思い、プロレスラーになろうと決心しました。
――不安よりも興味が勝った
相羽 その瞬間はそう。一度スターダムの練習生としてトレーニングしていたことがありました。そのあとアクトレスガールズに所属するのですが。いざやってみると、普段やらない動きなので、マット運動は大変だし、スパーリングは痛くてなかなか慣れませんでしたね。
――またもやプロレスに導かれた。アクトレスガールズ時代の思い出は
相羽 同期がみんなすごかった! まなせゆうな選手はもともとプロレスしていましたし、尾崎妹加さんはウエイトリフティングのチャンピオン。安納サオリ選手、なつぽい選手、本間多恵選手、角田奈穂選手、みんな個性があってそれぞれが凄かった。その中で、私には何があるんだろう…と考え始めるとつらかったです。みんなで輪になって行う〝仲良しスクワット〟を100回やるんですけど、できない自分が情けなくて悔しくて勝手に涙が出てましたから。
――どんなに倒されても立ち上がる姿にプロレスラーを感じる
相羽 それはありますね。アクトレスガールズで必死にプロレスラーをしているときに、今度はブシロードの木谷社長とお話する機会に恵まれて、その場で歌を聞いてくださることに! あまりに突然の展開でめちゃくちゃ緊張したんですけど、木谷さんから「『BanG Dream!』の新しいバンドのボーカルを探してるからぜひ来てほしい」って話がありまして。
――Roseliaのボーカルがそんな経緯で決まっていたとは運命の糸に導かれたとしか考えられない
相羽 木谷さんは「僕の目だけで判断するわけにはいかない」と役が決定する前に、バンドリの楽曲を多く手掛ける上松範康プロデューサーにも歌を聞いていただいての最終決定でした。歌に自信はなかったけど、選んでくださった方はきっと私の中の何かを見て選んでくれたんだと思います。だから、ここから先は技術を磨いて認めてもらうようにするしかないなって。プロレスを続けるかどうかは迷いましたね。でも両立はできないんじゃないかって。