ボートレース桐生で25日から30日までSG「第72回ボートレースメモリアル」が開催される。全国24場の代表が集結。この真夏の祭典を前に毒島誠(42=群馬)と福留光帆(22)の対談が実現した。「推しレーサーは毒島誠選手」と公言してきた福留。この言葉以上に毒島への思いは強くて深い。そんな福留が5か月ぶりにSG参戦となる地元・毒島の胸中に迫った。

 福留 7月からA1に復帰。8月の桐生メモリアルでSG復帰です。楽しみですか?

 毒島 3分の1が「楽しみ」、3分の1が「地元の緊張」、もう3分の1が「久しぶりのグレードなので戦えるのかなという不安」だね。

 福留 SGの復帰が桐生というのはメモリアルでメモリアルじゃないですか。思い入れも強い。

 毒島 確かにメモリアルでメモリアル。昔だったら地元のSGというのは思い入れが強かったかな。この年になると淡々という感じ。ただ、大会が近くなったら、だんだん気持ちも入ってくると思う。

 福留 メモリアルは2回優勝。3回目も期待しちゃいます!

 毒島 もちろん出るからには取りたい。

 福留 SG初優勝もメモリアルでした。その時の気持ちって覚えてますか?

 毒島 初めて取った時はとてつもないくらい緊張していた。それが一瞬にして解き放たれた。うれしさとホッとしたというのよりもレベルが高い気持ち…。何て言うんだろうな…。

 福留 今、優勝戦に挑む毒島さんとは全然、違いますか?

 毒島 全然、違うと思う。その時は4位か5位で準優勝戦に乗って、みんなが失敗して1号艇が転がり込んできた。そんなチャンスはなかなかないので、これを取らないとこの先の自分はないと思っていた。いろんな意味で自分にプレッシャーを与えていた。

 福留 手とか震えていたんですか?

 毒島 超震えていた。その日の作業はなんとなく計画通りできていたけど、振り返ると覚えていない。やっぱり、いつも通りには過ごせていなかった。

 福留 あの頃と今の違いは?

 毒島 経験がかなり増えているので昔とは全然違う。経験から学ばないと…。

 福留 震えながら優勝した毒島さんがいたから、今は落ち着こうと…。

 毒島 いや…、常にドキドキしている。でも、失敗しても人生終わるわけじゃないし、チャンスを拾える準備ができている。視野が広がっているし、やりたいこともできるようになっている。

 福留 24年、グランプリ優勝の時は震えましたか?

 毒島 一日を通したら全く緊張はなくて今までで一番いい優勝戦の作り方ができた。ただ、展示を終わった瞬間にとんでもないくらい緊張した。一番、自分が夢に見た舞台でそのためだけに20何年、費やしてきた。それが今、一番、チャンスがある場にいる。緊張を通り越した緊張だった。もう過去にないくらい真っ白。ハンドルの切り方どうしたらいいんだっけ…というのが1周1Mまで続いた。2Mでやっと普通になった。

 福留 チーム戦ではなく個人で戦い続ける競技。孤独を感じることは?

 毒島 勝っていけば勝っていくほど、みんな孤独になっていくと思う。周りは勝って当然だと思うし、プレッシャーも強くなる。逆に強くなってきているというのも感じるけどね。

 福留 完璧って言われ過ぎるのしんどいですよね。

 毒島 周りは僕のことを誰も完璧と思っていないよ。ただのポンコツとしか思っていない(笑い)。

 福留 毒島さんも人間なんですね(笑い)。

 毒島 ちゃんと人間です(笑い)。

 福留 メモリアルの目標は?

 毒島 準優には乗りたいかな。あとは無事故で元気な姿を地元のファンに届けられるようにしたい。一走一走ちゃんと気持ち込めて走ります。

 福留 うれしい! これ言っている毒島さんがメッチャ好きなんです。一走一走って生で聞けてうれしい!

<福留光帆の思い>緊張のあまり毒島が待機する部屋のドアを開けることもちゅうちょ。いざ対面すると「22歳のただのオンナになってしまいそう」と“乙女”の顔を見せた。それだけ「毒島誠」への思いは深い。AKB48卒業、大ブレーク、活動休止、復帰…。決して平坦な道のりではなかった芸能生活の転機となる局面で支えになったのが毒島の存在だった。今回の対談では「公私混同しちゃいけないんですけど、してもいいですか? 感謝を伝えたい」と、その思いを告白した。その、あふれる福留の思いは対談動画で…。前編を東スポレースチャンネル、後編をボートレース桐生の公式ユーチューブで公開中!

 ◆サプライズプレゼントに大感激 毒島から福留へサプライズプレゼントが贈られた。昨年3月の尼崎GⅠ72周年記念の優勝トロフィーだ。この大会は福留がイメージキャラクターを務めていたこともあって「記念に」と毒島が提案した。この大会前に福留は体調不良のため活動休止。「このお仕事がなかったら復帰せずにそのまま仕事を辞めていた。そんな大会で毒島さんが優勝。表彰式で祝福できた。こんなことあるなら頑張ってお仕事を続けようと思った」という忘れられない大会のトロフィーだけに福留も大感激だった。

 ☆ふくとめ・みつほ 2003年10月22日生まれ。兵庫県尼崎市出身。元AKB48チーム8兵庫県代表メンバー。祖父、父の影響で筋金入りのボートレース好き。現在、テレビ番組をはじめユーチューブ動画、ラジオやボートレース場でのイベントなど幅広い分野で活躍中。推しレーサーは毒島誠。尼崎GⅠ周年記念で3大会連続イメージキャラクター、昨年の「住之江グランプリ応援マネージャー」を務めた。所属するアイドルグループ「DRAW(ハート)ME」が秋にメジャーデビューする。

 ☆ぶすじま・まこと 1984年1月8日生まれ。群馬支部の92期生。群馬県出身。2003年5月に桐生で初出走。同年7月の多摩川で初勝利。06年9月の鳴門で初優勝。10年1月の浜名湖新鋭王座決定戦でGⅠ初V。13年8月まるがめメモリアルでSG初優勝。24年グランプリV。通算88V。SG10V、GⅠ18V。同期は大峯豊、松村敏、安達裕樹、浜崎直矢、今井裕梨、土屋千明ら。身長169センチ。血液型=B。