最終回で真犯人が判明したTBS系ドラマ「田鎖ブラザーズ」。時効となった31年前の両親殺害で、真(岡田将生)と稔(染谷将太)の警察官兄弟は、新たに分かった「死因」から結論を導いたが、多くのナゾも残している。
なじみの中華料理店の店主「もっちゃん」こと茂木(山中崇)による刺殺とみられていた殺害事件。茂木は田鎖宅で寝込みを襲った際、2人には動きがなかったと言い、すでに死んでいた疑いが浮上した。当時の死体鑑定書からも、刺殺と断定し切れないことが分かった。
真と稔は、事件当日の食事で両親が中華焼きそばに酢を注いでいたことを思い出す。保存していた酢の容器を検査に出すと、毒のある植物「ジギタリス」の成分が検出された。一方で父親は勤務先の銃密造に絡んで、殺された運び屋猟師の遺族から恨まれていた可能性があったことも分かる。毒物ルートと怨恨ルートが合致し、幼なじみで事件後も寄り添ってくれた晴子(井川遥)が真犯人として浮かび上がった。
不可解なのは、兄弟にとって県警の先輩でもある小池(岸谷五朗)も関わった当時の捜査。実は殺された猟師の娘だった晴子は、「気分転換に読んでみたら」と差し出された書物数冊から、植物図鑑に記されたジギタリスに注目。そこにはこう記されていた。
「心臓の働きに強く作用し、少量でも体内に入ると吐き気や嘔吐、めまい、視覚異常を引き起こし、過剰摂取では心拍の乱れなど命に関わる症状につながる危険性がある」
茂木が侵入した時点で両親が死亡していたとしても、それ以前に吐き気や嘔吐などの毒物反応があってしかるべき。幼い田鎖兄弟が気がつかなかった(記憶にない?)のも不可解だが、警察が吐しゃ物など毒につながる物質を鑑識捜査で検出できなかったのかはより不可解極まりない。
稔に鑑定書を見せた法医学者は、生活反応が不明瞭と記されており、他の死因可能性を示唆していたが、結局は「刺創があったから刺殺と判断したんだろう」と推察。そんな〝節穴捜査〟でなければ早期に解決できたとも考えられる。
厚労省のサイトによると、欧州原産のジギタリスは日本でも観賞用に栽培されている。だが、劇中で晴子の入手経路や致死量の計算などは明かされなかった。事件直後、田鎖兄弟の「助けて」の声を受け、室内に入った晴子は酢の容器から中身をシンクに捨てた。だが一部が残っており、31年後、命取りになった。
晴子は田鎖父への〝復讐〟に際し、一家を監視して合鍵作成や留守時間帯の割り出しを行った。そこまで綿密なら、酢の容器を持ち帰っても(職質に遭う可能性からそうしなかったのか)不思議でない。
晴子は「失敗したと思ってた。そっか、やっぱり私か」と兄弟の追及にリアクション。この言葉と、自らを2人に関わり続けてこさせた〝良心の呵責〟も、矛盾するように聞こえてしまう…。












