平塚競輪FⅠ「オッズパーク杯」は19日に開幕し、9Rでは売り出し中の猿楽楓樹(25=岡山)が人気に応えて1着スタートを切った。初手中団から打鐘で仕掛け、鐘2センターで出切ってそのまま押し切った。

 スケールの大きさを感じさせる圧巻の強さだった。3車で出切ってから「流すのが早くて、ホームで3番手の堤洋さんが絡まれてしまった」ことを反省点に挙げたが、結果はライン3車で上位独占。番手の浜田浩司と3番手の堤は「強い。踏み直しもエグかった」と口を揃え、もう笑うしかないといった様子だった。

 その強さの源の一つを堤が明かす。「こいつ、師匠(日浅保幸)になかなか褒めてもらえないらしいんです。だから僕が褒めておきます」。猿楽も「なかなか褒めてもらえないですね。今まで2回だけ褒められて3回泣きました」と否定はしない。それどころか「高いところを目指しているので」とキッパリ。現状で褒められて喜ぶのは本意じゃないというわけだ。

 ライバルの存在も刺激になっている。初めて開催が一緒になった同期の野中龍之介には日本競輪選手養成所時代から「大学まで野球をやっていた自分と違って経験も豊富だし、学ぶことは多い。養成所でも、いろいろと話をさせてもらっていました」と言うように一目置いてきた。二人で切磋琢磨できる今開催は「成長できるシリーズ」とも位置づけている。

 20日の10R準決は福田稔希との二分戦で、昨年までビッグ戦線を主戦場としてきた窓場千加頼も単騎で勝機をうかがう。しかし、相手が強くなっても〝直球勝負〟のスタイルは変わらない。「まくりに構えたこともないし、気持ちを抑えられなくて行ってしまうタイプなので(笑い)」。後位の渡部哲男―浜田の援護を信じて、正攻法で決勝一番乗りを決めにいく。