大相撲春場所14日目(21日、大阪府立体育会館)、大関経験者の関脇霧島(29=音羽山)が14場所ぶり3度目の優勝を果たした。

 霧島は勝てば優勝が決まる大一番で、大関安青錦(21=安治川)の下手投げに屈して2敗目。賜杯の行方は、結びの一番に持ち越された。ここで3敗の横綱豊昇龍(26=立浪)が、大関琴桜(28=佐渡ヶ嶽)に敗れる波乱。同じく3敗だった幕内琴勝峰(26=佐渡ヶ嶽)も小結熱海富士(23=伊勢ヶ浜)に敗れており、霧島の優勝が決まった。

 優勝の可能性がある3人の力士が全員負けて14日目に優勝が決まったのは初めて(1場所15日制以降)。まさかの〝3連敗〟で優勝者が決まる珍事となった。

支度部屋で笑顔の霧島(代表撮影)
支度部屋で笑顔の霧島(代表撮影)

 霧島はテレビインタビューで「自分の相撲は負けちゃったんですけど…優勝を決められて良かった。(これまでに)いろんなことを経験して良かったと思います。何より、娘(長女)がバンザイしたいって前から頼まれていて。なんとかできて良かった」。目頭を押さえて感極まる場面もあった。

 支度部屋に戻ると「大関から下がって、また優勝したい気持ち、また戻りたい気持ちで稽古を重ねてきた。あきらめずにやってきた」と感無量の様子。翌日に母の誕生日を控えており「娘との約束を守って、母への誕生日プレゼント。うれしい」と笑顔を見せた。

 審判部長の高田川親方(元関脇安芸乃島)は22日の千秋楽に審判部内で霧島の大関復帰について協議することを明言。「優勝というのはなかなかできない。大きい」と高く評価しており、大関返り咲きが濃厚となった。