シンガーソングライターの高山厳(74)が14日、東京・文京区の「BAR MY PLACE」で弾き語りライブを開催した。

 高山は1971年に、ばんばひろふみ、今井ひろしとフォークグループ「バンバン」を結成し、大阪を中心にしていたが自分の活動を優先するため脱退。75年7月に「忘れません」でソロデビュー。92年に「心凍らせて」がヒットするまで苦労を重ねたことでも知られる歌手だ。

 この日は「絆」をテーマに高山が選曲した全17曲を披露。今から67年前の1959年にヒットしたペギー葉山の「南国土佐を後にして」には観客からも驚きの声が上がった。

「僕はアルバム(96年発売のベストセレクション)で(この歌を)カバーしているんです。昔は春になると集団就職のニュースがテレビで流れていたんですよ。春の風物詩みたいな感じでね。年を重ねるにつれ、ふるさとを離れて都会で生きてく(若者の)つらさがわかるようになった。時代を超えた名曲だと思います」

 同曲のルーツは第二次世界大戦中、高知県出身の旧日本軍の兵士たちが故郷を思って歌った歌にあるとされる。戦後に作曲家の武政英策が編曲してペギー葉山が歌うと100万枚を超える大ヒットを記録。

 当時の日本は高度経済成長期(1955~70)で、労働力不足の都市部へと向かう地方の農村の中学・高校卒業生は〝金の卵〟と称された。59年に小林旭主演で同名映画化されたほか、79年の映画「トラック野郎・故郷特急便」(菅原文太主演)の劇中歌としても使われた。

 ライブでは他にも「池上線」「心凍らせて」をしっとりと歌い上げた。高山は今年も精力的に活動を続ける予定。今後は4月11日にBAR MY PLACEで、5月9日に東京・練馬の「江古田マーキー」でのライブが決まっている。

高山厳(右)とサポートメンバーの鈴木慶子
高山厳(右)とサポートメンバーの鈴木慶子