ボクシングの帝拳ジムは27日、都内で会見を開き、3月15日に横浜BUNTAIで3大世界戦などを行うと発表した。

 世界返り咲きをかけてWBC世界ライトフライ級王者ノックアウトCPフレッシュマート(35=タイ)に挑戦する同級3位・岩田翔吉(29)は、幼少期の師である総合格闘家の故山本KID徳郁さんの誕生日に試合をすることに涙したといい、勝って墓参りすることに闘志を燃やした。

 昨年3月にレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)にWBO同級王座を奪われた岩田。その後は「ボクシングを続けていけないんじゃないかと、戦う気持ちを作るのがすごく難しくなっていた」と思うほど精神的に落ち込んだ時期があったという。だが、家族や仲間の支え、所属ジムの名伯楽・田中繊大氏の指導により「眠っていた潜在能力を発揮させてくれるような指導をしてくれるので、今はボクシングを本当に楽しめている」と立ち直った。

 相手は2階級を制覇しただけでなく、具志堅用高の世界王座13度防衛の日本記録を上回るWBA世界ミニマム級王座16度防衛を果たした〝タイの具志堅〟と言えるレジェンド。

 さらにムエタイの2大王座の一つルンピニーでも王者になっており、ムエタイ経験のある岩田は「すごく昔から見ていた選手で、日本人選手が何度もはね返されているタイの伝説の選手。すごく根性があって、パンチがあって好戦的に出てくる」と評価するとともに「今までプロで見せてきたスタイルとは、また違うことに一生懸命取り組んでいる。そのスタイルを試合まで突き詰めて、今までのスタイルにプラスしてやっていこうと思う。攻略パンチを当てて倒す」と対策をイメージした。

 そして、さらに闘志をかき立てる理由もある。6日後の2月2日は自身の30歳の誕生日、試合当日は幼少期に格闘技を学んだKIDさんの誕生日であり、岩田は「やっぱり、手を合わせに行きたいですね。勝って、ベルトを持って」と必勝を誓う。

 また、この試合を聞いたときには「ちょっと涙が出た」と明かし、「勝って泣いたこともなかったんですけど、いろいろ葛藤があったんで、それぐらいこの試合にかける思いは強い」と気持ちを奮い立たせた。