米軍の新兵器とは一体――? 米国は1月上旬に奇襲作戦を敢行し、ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束。世界中をアッと驚かせたが、トランプ米大統領によると「ディスコムボビュレーター」なる極秘の新兵器が作戦で使用されていたという。米紙ニューヨーク・ポストが24日、独占的に報道。世界がその正体に注目している。
トランプ氏は、1月3日に米軍特殊部隊デルタフォースがマドゥロ氏とフローレス夫人をカラカスの公邸から拘束した軍事作戦において、新兵器が「敵の装備を作動不能にした」と誇らしげに語った。しかも、米国人の犠牲者は一人も出なかったという。
「ディスコムボビュレーターだ。詳しく話すことは許されていない。本当は話したいんだが」と前置きした上で、隠密作戦で実際に使用されたことを認めた。「彼らはロケットを1発も発射できなかった。ロシア製や中国製のロケットを持っていたが、1本も撃てなかった。われわれが突入すると、彼らはボタンを押したが、何も作動しなかった。完全に迎撃態勢だったのにだ」
この兵器について詳しいことはほとんど分かっていないが、マドゥロ氏の警護チームの1人は後に「突然、われわれのレーダー・システムがすべて停止したのです。その後、8機ほどのヘリコプターが現れ、約20人の米兵を乗せて降下してきたのです。ある瞬間、彼らは何かを発射しました。非常に強烈な音波のようでした。突然、頭が内側から爆発するように感じたのです。全員が鼻から血を流し始めました。血を吐く者もいました。われわれは地面に倒れ、動けなくなりました。その〝音響兵器〟か何かのせいで、立ち上がることすらできなかったのです」と話している。
この音響兵器らしきものがディスコムボビュレーターのようだ。英語の動詞「ディスコムボビュレイト(混乱させる、頭を混乱状態にする)」から作られた造語なのだろう。
軍事事情通は「トランプ氏がディスコムボビュレーターのことを明かしたのは、バイデン政権が〝ハバナ症候群〟を引き起こしたと疑われるパルス・エネルギー兵器を購入していたという文脈でした。ハバナ症候群とは、2016年にキューバの首都ハバナに駐在する米国人外交官グループが頭痛、不眠症、めまいなどの認知障害を報告したことで初めて確認され、ウイルスではなく、非致死性の音響兵器や電波兵器によるものとみられています」と語る。
ディスコムボビュレーターとは、その類いの兵器なのだろうか。「高出力マイクロ波兵器(HPM)システムである可能性が高いです。強力なマイクロ波エネルギーを照射し、標的の電子機器に誤動作や恒久的な損傷を引き起こす次世代の兵器システムで、人間に対しては幻聴と吐き気を誘発するとされています」(同)
米国の〝敵国〟は大あわてだ。ロシアのペスコフ報道官は、ロシア当局が新兵器について調査を開始すると発表した。
ロシア事情通は「ロシアは新兵器としてとらえる一方、トランプ氏が米軍の能力を神話化するための情報作戦である可能性が高いとみています。ディスコムボビュレーター=混乱させる装置という名称が冗談のようで、トランプ氏がその場で作った造語かもしれません」と指摘している。
なお、マドゥロ氏は現在、麻薬テロ罪での裁判を受けるため、ブルックリン連邦刑務所に収監されている。












