【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。11月5日は一年で一番大きな満月「スーパームーン」が日本海側や北日本で見られましたね。月が地球を回る公転軌道は楕円を描くため、地球に最も近づくタイミングがあります。その時期と満月がかぶることで「スーパームーン」となります。残念ながら関東は曇り空でしたが、次回12月5日も地球にかなり近い時期の大きな満月です。ぜひ空を見上げてみてください。
さて、そんなニュースに関連し、今週は月を冠した大人の恋愛物語、14日公開の映画「平場の月」を紹介します。
映画は作家・朝倉かすみ氏による同名小説が原作。妻と別れ地元に帰郷、印刷会社に再就職して慎ましやかに生きていた主人公の青砥健将(堺雅人)は、中学時代に思いを寄せていた須藤葉子(井川遥)と再会する。須藤もまた夫と死別しており、2人は自然と引かれ合っていく――というストーリーです。
今作は時を経た再会という点がポイント。若い時の恋愛映画がたくさん作られている中で、50代のラブストーリーは少ないんですよね。それぞれ人生経験を積んでいて、静かに心を通わせていくという構図が魅力的。空白の時間がお互いにあるからこそ、あの時言えなかった思いや懺悔がより響くなぁと感じました。
また、タイトルの象徴性も特徴です。この映画はまさに平場の物語。劇的ではないけど、とてもリアルな日常の一部を描いています。そんな中でキーとなるのが月。須藤がお酒を飲みながら月を見上げていて、そこに青砥が「何見てたの? 何考えてたの?」と問いかけるようなシーンがたくさんあるんですよ。
これは僕の考察なんですけど、月には満ち欠けがありますよね。2人の人生も満ちている時と欠けている時とがあって、そんな2人の心情の機微というものが月の満ち欠けと関連付けられているのかなと感じましたね。劇的なことが起きない平場の物語。そんななかで、中学時代から大人になってさらにここから年老いていく2人をそっと見ている。「平場の月」にはそういう意味合いがあるんじゃないかなと思いました。
僕も来年で50歳になるんですよ。青砥と同じく独身で、月を見上げた時に主人公と呼応するものもありました。40歳・50歳、人生いろいろある中で「平場の月」は今日も僕らを照らしているのかなとしみじみと感じる一本でした。ぜひ劇場でご覧ください。












