俳優の堤真一(61)が19日、生バラエティー番組「ぽかぽか」(フジテレビ系)にゲスト出演。出世作となったフジ月9ドラマ「やまとなでしこ」(2000年)出演までの意外すぎるエピソードが明かされた。

 10代後半で千葉真一主宰のJAC(ジャパンアクションクラブ)に入り、真田広之の付き人もやっていた堤。転機となったのは20歳すぎ。1985年、坂東玉三郎の主演舞台「天守物語」に黒子で参加した。

「〝舞台ってこんなに豊かなんだ、いろんな世界に行けるんだ〟と思って、舞台に関わろうって思っただけなんですよ。黒子でいいから」。当時は〝役者なんてできない〟と思っていたという。

「人前で喋れないし。…発声の練習もしてないし、ボソボソ~っとしか喋れない人間が、舞台でセリフなんて言えないじゃないですか」。そんな堤はどう役者にシフトを?

「徐々に与えられていくわけですよ。そういう場所に行くとじゃあ、次は黒子じゃなくて、表に出るセリフ何行かある役を与えられて…。もうド緊張で。で、毎回稽古行くたんびに一行ずつ、僕のセリフが別(の役者)に振られていくんですよ。(自分はセリフが)言えないから。それ普通、みんな悔しいじゃないですか。俺ホッとしてたんですよ。『よかった~。1つ(セリフ)なくなった。もうこんなん言えない言えない。よかった~』みたいな」

 そんなテンションで役者業を始め、今や名優と呼ばれるまでになった本人が語る。

「なんか運ですね。なんかいろいろ出会った人によって少しずつ役が大きくなって、ま。舞台でね。それやってるうちに、負けず嫌いな部分あるじゃないですか。そうすると、与えられたことをちゃんとできないの悔しいから、頑張って、勉強して…っていう感じですよね」

 テレビのドラマも「だからホントにやりたくなかった」という。合コン女王の客室乗務員(松嶋菜々子)と魚屋店主(堤)の〝身分違いの恋〟を描いた「やまとなでしこ」に30代半ばで抜擢された裏には、所属事務所社長とのこんなやり取りが。

「いつの間にか社長に連れて行かれ、ポスター撮りで『ええっ、何これ?』って。社長に『これ何?』って言ったら、『アンタやんのよ』って…。『俺、舞台(がメーン)って言ってるやん』って言ったら『アンタなぁ、ギリギリやで』って言われて。『ギリギリって何?』って言ったら『アンタ年や年! アンタなぁ、舞台やんのちゃんとお客さん来てもらわないとダメなんだから、ちゃんとこういうのもやりなさい』って言われてやったのが、やまとなでしこ」

 同ドラマは、フジの00年以降の恋愛ドラマの中で、平均世帯視聴率1位。歌姫MISIAが歌った主題歌「Everything」もダブルミリオンを達成した。