日本映画界の祭典「第48回 日本アカデミー賞 授賞式」が14日に都内で行われ、「侍タイムスリッパー」が最優秀作品賞に輝いた。同作は7部門7賞が受賞。そのうち編集賞でも最優秀となった。
〝侍タイ〟の愛称で親しまれる本作は、長編映画初主演の俳優・山口馬木也が演じる会津藩士の高坂新左衛門が、現代の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまう物語。個性豊かなキャラクターたちに支えられ、時代劇の斬られ役の仕事に挑む高坂の成長や葛藤が観客の共感を呼んだ。
人気大作シリーズの「キングダム 大将軍の帰還」や、日本アカデミー賞で最優秀賞3冠となった「正体」を抑えての最優秀受賞となった。安田淳一監督は目に涙を浮かべ「最後まで物事を諦めずにやることを教えてくれた、昨年死んだ父と、頑張っていれば誰かがどこかで見ていてくれるとおっしゃっていた福本清三さんに見せてあげたいです」と語った。福本さんは時代劇の「斬られ役」として活躍した俳優で、2021年に77歳で死去。本作にも出演予定だった。
また、本作の助監督を務めながら、助監督役も演じた沙倉ゆうのは「たくさんの方に助けてもらって、たくさんの皆さんの思いが詰まったこの作品を皆さんと作り上げることができたのが、うれしくて幸せです」と言葉を絞り出した。
今回の日本アカデミー賞で優秀主演男優賞にも輝いた山口は「心臓が飛び出るかと思いました」と率直な感想を口にする。また「この映画はインディーズでたった1館から上映されました。本当に最初は小さな小さな光でした」と振り返りながら「お客さまのおかげでこんなにキラキラした場所に立てております。何度も足を運んでくださるお客さまもいます。その方に聞いたら『映画館でキャラクターに会いにいきたくなるから行くんだ』っておっしゃってくださいました。こんなにうれしいことはありません」と映画ファンの支えに感謝した。
さらに「この映画が与えてくれた全てのことが、折に触れて今後自分の帰る場所になると思います。そのキッカケを与えてくれた方々、応援してくださった方々、本当にありがとうございました」と深く頭を下げた。












