往年歌手を集めたコンサートや通販で知られる「夢グループ」が、大阪・関西万博のPR動画を制作。石田重廣社長(66)と所属歌手の保科有里(63)が14日、東京・護国寺の本社でお披露目会見を行った。

 なんと石破茂首相のご指名だった。経産省の担当者が2月末に夢グループを訪れ、動画を作ることに。「こんなあり得ない話って一体どうなんですか?」といぶかる石田社長に、担当者はこう説明したという。

「会議か打ち合わせがあった時に、昭和の人たちの、昭和の(大阪)万博という思い出がいっぱいある人たちにもう1回、あの昭和の万博の行けなかった人、また来た人たちに、(今回の万博に)関心をもたらせる方法っていうもののアイデアはないのかな、PRの仕方はないのかなと言った(議題になった)時に、石破さんのほうから『誰も考えが見えないならば、俺にはあるぞ』と言ったんでしょうね」(石田社長)

 石田社長と保科は、おととし年末の朝生番組「大みそか列島縦断LIVE 景気満開テレビ」(フジテレビ系)で石破首相と共演している。

 保科は当時を振り返り「テーブルにまだ総理前の石破先生が座られてて、その前で社長とアタシが『やすくして♡』っていう歌を歌わせていただいて…。ただ、石破先生が通販がお好きだっていうお話で、ちょっと盛り上がったっていう…」。石田社長は「(石破氏が)今までムッとしてた顔が急に笑い出しちゃって。それが自分の一番の思い出」だという。

 フジのスタジオでは石破氏と名刺交換や雑談できる雰囲気ではなかったそうだが、番組では夢グループの仕事内容が紹介された。それで石破氏は「昭和のお客さま(中高年)と言えば夢グループ」と覚えていたようだ。

「チープだと言われたCM。お金もかけずに素朴なCM。昭和の歌だけのコンサート。それも高齢者の方たちがいっぱい来るコンサート。81歳の人たちが夢のようなコンサートを日本全国やってるんだから。1日、2日じゃないぞと、もう10年以上もやってるんだぞと。だから『何かいいアイデアがあるかどうか聞いてきなさい』と言われたんですって」。石田社長の想像も入っているが、石破首相の御下命で、経産省から夢グループに依頼があったのは間違いないようだ。

 万博の資料をもらい、動画はすぐ制作。経産省が監修し、削られたり直しが入ったのは「チケットが売れてません。助けて下さ~い!」というセリフなど数か所だそう。社内で身内がつくったので、制作費はゼロ。金銭授受は「もらってませんし、必要ありません」と石田社長は強調した。

 この日の取材呼び込みリリースには「石破総理大臣からご相談いただいたので」と首相の名前が入っていたが、石田社長いわく「心配だから(経産省に)確認しました。『大丈夫だよ』と」。また、手に持っていた万博公式キャラクター「ミャクミャク」のぬいぐるみは、もらったわけではなく「今日のために借りてきた」という。 

 折しもこの日、石破首相が〝1年生〟衆院議員の事務所に10万円の商品券を配っていたと話題になったが、石田社長は「今、どうこう言えません。なぜかというと(公職)選挙法に触れてるっていう確信がどこにもないから」とコメントした。

 動画は11分半で、夢グループの通販CMと同じテイスト。なまりが抜けない石田社長と色香漂う保科が、絶妙な掛け合いで万博の見どころや、チケットがコンビニなどでも買えることをPRしている。この日、夢グループの公式YouTubeチャンネルにアップされた。