オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など、現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第198回は「ふくろさん」だ。
ある地方で神社の神様扱いされ、祭られている存在である。小汚い袋に入っていることから「ふくろさん」という名前がついた。他の呼び方として「ハリネズミ」という名前もある。
自ら犯した罪をつぶやきながら、袋の上から針を刺すと罪が浄化されるとされた。そのため大勢の人から崇拝されており、神社は多くの参拝者であふれている。
袋の中身は動物のミイラである。しかしながら、ふくろさんにするために殺したりはしない。自然死した動物の遺体を持って来ては、ふくろさんに仕立て上げるといわれている。なお、神社の本堂には、歴代のふくろさんのミイラが安置されているという。
袋の中を見てしまった若者は行方不明になってしまった。針を抜いただけで、中身を見なかった学生は命が助かった。
針を刺すことで、罪を浄化したり、因縁を解消したりする例は他にも報告されている。針供養はその顕著な例である。岐阜県大垣市の他、全国各地で見られる供養であり、折れたり、さびたりした針を豆腐に刺して供養する儀式である。
主に服飾・被服学科の生徒や仕立屋さんが供養を行っており、どんな品物にも魂が宿るといわれた。日本人の優しい心が見て取れる。












