――美容室にも2次元作品ファンの客が増えた?
さとけん 好きなキャラの髪色を再現してほしいという依頼はありますし、「これが私の〝推し〟で…」とまだ動画で作っていないキャラクターの色を指定されることも多いです。動画の影響で言えば、「進撃の巨人」のリヴァイを再現した時に、大半のお客さんの注文が「リヴァイ(の髪形)にしてください」になったことがあって(笑い)。〝理想のリヴァイ〟を追い求めていた方々に、うちを見つけていただいたのかなと思っています。
――人気キャラクターを再現すると、ファンからのプレッシャーも大きそうだ
さとけん 確かにそれぞれ解釈がありますから、ファンが100人いたとして全員を満足させられるかは分かりません。それでも「作品が好きな人」に喜んでもらえるレベルにはしたいと思って取り組んでいます。そのためにゲームのキャラであれば登場作品を最後までプレーしますし、アニメのキャラであれば全話見るようにしていますね。自分もキャラを好きにならないと、本気で取り組めないですから。
――特にうれしかったファンの反応は
さとけん 動画でもたくさんありがたいコメントをいただくので絞れませんが…。以前男装をしてイベントに参加するコスプレーヤーの方に、ウィッグをお渡ししたことがあって。その後「ウィッグのおかげでモテました!」と報告された時には、作った側としても思わず「よし!」と思いました。
――ちなみに「これを再現できればゴール」という髪形は?
さとけん 漫画家の方がすごい髪形を作られたらその都度更新されてしまうので、現状のゴールは考えていないです。ただいつかやりたいのは〝ゴンさん〟(漫画「HUNTER×HUNTER」の主人公・ゴン=フリークスが一時的に急成長した姿の愛称)ですね。あの髪の長さは再現したいですし、その時にはゴンさんのような筋骨隆々としたマネキンも用意しようと思っています。ただ髪の全長が5メートルを超えているという説もあるので、どこで作業するのかという話にはなってきますが(苦笑)。
――再現が難しいのは
さとけん やはり「プリキュア」作品全般ですね…。特に登場人物が増え始めた作品からは難しいです。前は短く、後ろが長い髪形ばかりということもあって、ウィッグにすると首が後ろに倒れてしまうんですよ。かぶってもらうのも不安ですし、作業としても「美容」というより「工作」に近いので、リクエストはいただきつつも保留しているのが現状です。
――最後に今後の夢を
さとけん 漫画やアニメを実写化した作品で、ウィッグを担当してみたいという夢はあります。世の中では「どの俳優さんが演じるのか」が話題になりますけど、職業柄自分は「髪形がどう再現されるか」の方が気になるんですよね。作品を見て、試しに自分も作ってみようと触発されることもあるくらいで。いつかはそういう経験ができたらいいな、とひそかに思っています。
☆さとけん 美容師。「2次元を3次元にする美容師」というコンセプトで、2020年に2次元作品のキャラクターの髪形をウィッグで再現するユーチューブチャンネル「さとけんHair Labo」を開設した。特徴的な髪型を精密に再現していることが話題となり、チャンネル登録者数は2024年6月時点で13万人を突破している。
チャンネルは【https://www.youtube.com/@satoken_hairlabo】から。














