〝電車道〟で快挙へ突き進む。大相撲春場所9日目(18日、大阪府立体育会館)、新入幕の尊富士(24=伊勢ヶ浜)が小結阿炎(29=錣山)を一方的に押し出して無傷の9連勝。初の三役戦、しかも優勝経験者を相手に快勝した。取組後の尊富士は「自分の相撲に集中して取り切れた。何をされても対応できるように、準備していました」と胸を張った。

 青森・五所川原市出身の尊富士は、今場所から化粧まわしを新調。「日本のさくら名所100選」にも選ばれている同市の芦野公園内を、「ストーブ列車」で知られる津軽鉄道の車両が走るデザインだ。

 化粧まわしを贈呈した「ミワ電工」の島谷昭一代表取締役(69)は「五所川原には立佞武多(たちねぷた)というお祭りがある。当初はその化粧まわしにしようと思っていたけど、市の方で立佞武多の化粧まわしを贈呈する話が入った。尊富士の実家の近くに芦野公園があって、その中を津軽鉄道が走るので」と製作の経緯を説明する。

化粧まわしを新調した尊富士
化粧まわしを新調した尊富士

 尊富士はスピード感のある押し相撲が持ち味だけに、島谷氏は「まさに電車道みたいだなと思っていた。まずは三役になって、そこからさらに上の番付を目指してほしい」と期待を寄せる。津軽鉄道の担当者も「尊富士さんの取り方は本格的な押し相撲で、電車道みたい。われわれ地元でも期待しているし、ケガをしないで頑張ってほしい」と郷土の星にエールを送った。

 このまま連勝を伸ばせば、「昭和の大横綱」大鵬が新入幕でマークした11連勝も視界に入る。さらに、新入幕Vなら1914年5月場所の両国以来110年ぶり。超新星の土俵から目が離せなくなってきた。