視聴者を食い合っても放送する意味がある。

 ボクシングのWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ(31日、東京・大田区総合体育館)で、王者の井岡一翔(34=志成)と挑戦者の同級6位ホスベル・ペレス(28=ベネスエラ)が激突する。

 井岡はこれが12回目の大みそか世界戦。昨年まではTBSで生中継されていたが、今年はインターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」が無料生中継する。だが、ABEMAは大みそかに総合格闘技「RIZIN.45」もペイパービュー(PPV)で生中継。RIZINは2021年までフジテレビが大みそかに中継しており、TBSの井岡と視聴率を競い合っていたが、今年は同じメディア内で〝争う〟形になった。

 この〝格闘技かぶり〟にメリットはあるのだろうか。計量会場で取材に応じたABEMAの北野雄司エグゼクティブプロデューサーは「数字はかぶってますよ。両方とも男性中心」と認めつつ「やる価値はあります」と断言する。

 地上波にはないタイムシフトでの視聴ができるため「ライブが一番価値があるとは思いますし、矛盾するようですが、それぞれの人がそれぞれの見方をしてもらえればいい」との考えだ。

 また、26日にボクシングの井上尚弥(大橋)がスーパーバンタム級4団体王座統一を果たした一戦が映像配信サービス「Lemino」で無料放送されたことに触れ、「1週間で日本を代表するボクサー2人の試合が無料で見られる。ボクシングファンにとってはいいのかな、と思った」と井岡戦を無料放送する意義を強調。「僕らはだいたい分かるんですが、明日もいい数字になると思う」と多くの視聴者獲得に期待を寄せた。

 格闘技界のビッグコンテンツが共存共栄できるか。