日本維新の会の浅川義治議員が7日、衆議院安全保障委員会で「UAP(未確認異常現象)」への危機感を述べ、木原稔防衛相が「完全に認識を共有」と応えた。

 浅川氏は先日の米軍オスプレイ墜落事故で亡くなった米兵に弔意を表し、質問。続けて、UAPについて言及した。UAPとは、NASA(米航空宇宙局)が近年、UFO(未確認飛行物体)に代えて使うようになった言葉だ。

 米国防総省が8月にUAPに関する情報を提供するサイトを立ち上げ、日本の西日本を中心とした領空は世界的にもUAPが多く見られる場所だと公表した。このことについて浅川氏は「米軍が日本の近辺にUAP=自衛隊でいうところの〝空中における識別不能な物体〟がたくさんあると発表しているんです」と指摘した。

 すると木原防衛相は「周辺国の動向などわが国の安全保障にかかわる事情については日々、適切に報告を受けております。気球だとか無人ドローンなどを含めてです。そういう中でわが国の防衛を全うする観点から言うと、UAPを含めたわが国の安全にかかわる事象については、きめ細かく注視していかなきゃいけないという認識を今持っているところであります」と自らUAPという言葉を使って応答した。

 さらに浅川氏が「米国は識別不能物体=UAP、世間でいうUFOを世界的に把握して研究しているんです。これが他国の最新兵器だったらどうするんだということです。米軍は把握しているのに、日本の自衛隊は把握していないんですよ」とし、「大臣自身は未確認飛行物体、識別不能物体みたいなものを見たことありますか。私は見たことがあるから、こだわって言ってるんですよ」と斬り込んだ。

 木原防衛相は「議員が9月にメキシコ議会の公聴会で述べたように物体が他国の最新兵器や偵察機だった場合の危機感について、私自身、完全に認識を共有できるというように思いました。私ももともと航空会社の出身であります。操縦かんを握ったことがある立場でもあります。とても関心がある分野でもあります」と、見たことがある・ないを明言しなかったが、応対した。

 続けて木原防衛相は「わが国周辺の安全保障関係が厳しさを増している中で、万全の備えを行うべきという浅川委員の問題意識というのは、しっかりと受け止めたいと思っております。米国には対策室(AARO=国防総省の全領域異常対策室)が置かれているという状況まで確認しております。私のリーダーシップのもとで防衛省として情報収集分析に努めて、対応に万全を期したいというふうに考えております」と語った。

 最後に浅川氏は「大臣に期待しております。日米同盟という言葉だけで終わらないように実りあるような状況を作ってもらいたいです」と訴え、質疑は終わった。

 この質疑を聞いたUFO研究家の竹本良氏は「米国では、UAP問題に関してはペンタゴンではAAROを設け、NASAではミステリーから科学へと真剣に取り組むと宣言しています。日本はまだまだ遅れていますが、救いは木原稔防衛大臣が日本航空出身で『操縦かんを握ったこともある』し、米国の対応も勉強しつつあり、前向きな点です。木原大臣および日本政府の動向に大いに期待したいです」と話している。