盤石の戦いぶりだった。柔道のグランドスラム(GS)東京大会最終日(3日、東京体育館)、男女各4階級の決勝が行われ、女子52キロ級で東京五輪金メダルの阿部詩と、男子66キロ級で東京五輪金メダルの阿部一二三(ともにパーク24)がそろって優勝した。

 すでにパリ五輪の代表に内定している〝最強きょうだい〟が、改めて国際舞台で強さを証明した。先に登場した詩は、フランス選手に小内刈りで一本勝ち。わずか59秒での圧勝劇だった。試合後には「今回はなかなか本調子ではなかったが、その中で勝ち切れてうれしい」と満面の笑み。その上で「パリへの通過点というテーマを持っていた。パリではケガとかで本調子じゃなくても、金メダルを取れるようにしたい」と決意を新たにした。

 詩の勝利を見届けた一二三は大外刈りでモンゴル選手に一本勝ち。1分10秒で試合を決め、兄の威厳を示した。世界王者の名にふさわしいパフォーマンスに「自分の投げにいく柔道ができた」と手応えを口にしたが、目指すは周囲も期待を寄せる「きょうだいでの五輪2連覇」だ。一二三は「2人で刺激し合って、成長できたら。海外の選手はもっと仕上げてくると思う。これで満足せずに、上の上へいくくらい努力をしたい」ときっぱり。次なる偉業へ、視線は前だけを向いている。