年末特番に向けての第一歩になるか。「SMILE‐UP.」(旧ジャニーズ事務所)は8日、故ジャニー喜多川氏による性加害問題について被害者補償の特設サイトを公開した。「NHK紅白歌合戦」の出場者が来週にも発表されるとみられ、その前のタイミングで被害者補償へ具体的に動いた格好。これは、NHKからの事実上の〝出禁〟を解いて紅白に滑り込み、民放各局の音楽特番にも出演するための環境整備といわれている。

 スマイルアップは特設サイトで、一連の性加害問題について改めて謝罪した上で「今後当サイトでは被害補償の状況を適宜お知らせしてまいります。被害にあわれた方々のお気持ちに寄り添い、迅速かつ適切な被害救済に弊社一丸となって全力を尽くして取り組んでまいります」とした。

 サイト内には、外部専門家によって監修された「心のケア相談窓口」、金銭的な賠償を担う「被害者救済委員会 補償受付窓口」が設置された。

 テレビ局の中では特にNHKがスマイルアップの被害者補償の行方を厳しく見ている。同局の稲葉延雄会長は9、10月のそれぞれの定例会見で、スマイルアップタレントの新規起用について「被害者への補償や再発防止への取り組みが着実に実施されているということが確認されるまで行わない」と明言。紅白もこの方針で対応すると表明し、例年5~6組を迎え入れていたタレントの紅白出場ゼロもあると示唆していた。

 芸能関係者は「出場者発表は来週中にもといわれます。スマイルアップとしては9、10月に続く3回目の記者会見は厳しいが、紅白出場のゼロを避けるためにも目に見える形で被害者補償に取り組んでいることが必要でした。NHK局内にも〝視聴率を考えればゼロは…〟との空気があります」と話す。

 スマイルアップが特設サイトを公開したことで、NHKは被害者補償の第一歩と判断する可能性はあるだろう。

 民放各局も同様だ。

 フジテレビはフジ系「FNS歌謡祭」の司会で嵐の相葉雅紀に続投のオファーをしたと明かしている。日本テレビ系「ベストアーティスト」も櫻井翔を司会に起用する方向だ。

 制作会社関係者は「どちらの番組もスマイルアップタレントを複数組出したいとの思いは強く、何組出すかで調整中といわれています。被害者補償で進ちょくがあれば、スポンサーの見方も変わると考えていた。スマイルアップの動きを待っていた感はありますね」と語る。

 新エージェント会社の設立以上に大切なのが、被害者補償だ。これが進めば、ひいては、スマイルアップタレントにも好影響を与えるだろう。新エージェント会社社長の就任を辞退し、スマイルアップ社長として被害者補償に専念する俳優の東山紀之らは総力を挙げて取り組んでいく――。