ジャニー喜多川氏による性加害問題で、元ジャニーズJr.の大島幸広氏(38)が「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に8人目のメンバーとして先日、加入した。取材に対し、ジャニー氏から受けた被害などについて明かした。

 大島氏は中学2年生だった1998年、ジャニーズ事務所の所属となった。渋谷にあるNHKのダンスレッスン場でジャニー氏と初対面。その日に家へ行った。

「だいたい週に2、3回、六本木にあるジャニー氏の自宅マンションに行って、そこで性被害を受けました。皆で一緒に寝ている部屋では、(ジャニー氏がやってきて)『あ、あそこでやられている…』『次はあそこ!』と、あちこちでやられているのを見つけました」と明かした。

 家に向かう途中でコンビニに寄った際、ジャニー氏は「ユーはタバコ吸うの? 皆吸うよ」と言い、中学生だった大島氏にタバコを買い与えたという。「他のジュニアも皆吸っていて、ジャニー氏がいる家以外では『吸うなよ』と言われていました。性加害問題について話していくと、こういう他の異様な話が出てくることもありますね」。

 ジャニーズ事務所とジャニー氏は99年、性加害問題などを報じた文藝春秋社を提訴。東京高裁は記事の真実性を認め、04年の最高裁で確定した。

 裁判中のジャニー氏の様子について、大島氏は「ちょうど裁判の時期、電話で『家には来るな。今来ちゃマズいから』と言われ、家とは違うホテルでされました」と振り返った。

 耳を疑うような話も聞いた。「1人でそこに通っていたんですけど、夜中に帰ってきて、せかせかしていたので『ジャニーさんどうしたんですか?』と聞くと、『事件だから! もみ消しに行かないと! 〇〇(所属タレントの名前)が△△(犯罪行為)しちゃったからさ』と。デスクをばっとあさって、すぐに出ていきました」と打ち明けた。

 当事者の会に参加したのは、国連のヒアリングを受け、メンバーが会見を行っているニュースを見たことがキッカケだ。「最初は入る気はなかった。言いたい気持ちはあったけど、僕が見たようなことで、またつぶされるだろうと。ジュリーさんの動画を見て『なんだ?』と思って調べ始めて、BBCのニュースで報じられたことや、カウアン・オカモトさんが告発したことを知って」。

 ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長は5月に公開した謝罪動画で、性被害について「知らなかった」とした。大島氏は「『知らなかった』なんて絶対にありえない。事務所のスタッフが知らないなんてことはありませんよ」と批判した。