ボートレース尼崎のGⅡ「第5回全国ボートレース甲子園」が4日に開幕。今大会は出場レーサーが出身地別に分けられ、都道府県ごとに代表選出。そんな初夏の風物詩に興味津々の元天才ジョッキー・田原成貴氏(64)は「我が心のふるさと」をテーマに初日ドリーム戦を鋭く分析した。

【田原成貴氏が熱く語る】7月に入って暑さも本格化。なんでも今年は観測史上最も暑い夏になるようで、今から先が思いやられる…。

 さて、競馬界は「夏開催」へ移行。先週から福島開催も始まり、東北を舞台に熱戦を繰り広げている。一方、ボートレース界は?というと、非常にユニークで面白い企画を考えたものだ。全国津々浦々、出身地別に代表選手を集めたボートレース甲子園。言わずもがな夏の高校野球をなぞらえたネーミングだが、初めて聞いた時は実に粋なアイデアだと感心してしまった。

 ボートファン歴45年のオレとしては、選手の勢力図を考える際は「都道府県」ではなく「地区」や「支部」だ。例えば最近の福岡支部は勢いがあるとか、昔から近畿地区は層が厚いとか。だから今回のように出場選手が都道府県別に並んでいるのは、とても新鮮だ。

 やはり真っ先に目がいったのは故郷・島根県代表で、オレの従兄弟にあたる(西島)義則。瞬間的に、彼の祖父宅の前にあった中学校のグラウンドでよく一緒に遊んだ思い出が頭をよぎった。考えてみたら長いこと田舎に帰っていない。今年は帰れるだろうか…。ふと、故郷が恋しくなってしまった。ボートレースを通して、こんな郷愁にかられるのもいいものだ。選考基準の関係で選手の力量差が生じるのは仕方がないが、今大会に限っては風と水しぶきの向こうにノスタルジーを感じ、皆さんもふるさとの選手を応援してはどうだろうか。

 では、初日ドリーム戦に話題を移そう。今回もSGの〝常連〟池田浩二選手が1号艇に構える。彼のインの強さは誰もが認めるところ。しかし、せっかくなので、今回は大会の趣旨に添って考えてみたい。オレの出身は島根県だが、栗東トレーニングセンターがある滋賀県が第二のふるさと。その滋賀県にあるびわこボートレース場をホームプールにする馬場貴也選手から目が離せない。

 しかも今回は京都出身レーサーとして出場。オレも現役当時から京都に居を構えており、ますます親近感が湧く。現役騎手時代から何度もびわこボートに通い、水面際で舟券を握り締め、歓喜と絶望を味わった懐かしい思い出とともに、馬場選手の高速ターンに期待したい。