向日町競輪GⅢ「第7回施設整備等協賛競輪 京都向日町カップ」は10日、3日目を行った。

〝豊後の次期大将〟こと阿部将大(26=大分)は、準決10Rで先行態勢に入った南関ラインをホームで叩いて逃走。番手の中川誠一郎(44=熊本)が二藤元太(39=静岡)にさばかれ、同期の佐々木真也(28=神奈川)にハマられる形になったが、2着に粘り込んでみせた。

 悲痛に顔をゆがませ「僕の初速が遅いので真也さんに合わされてしまい、誠一郎さんには申し訳なかった」と二次予選に続く大先輩とのワンツーとはならず悔やんだが、今開催は果敢に攻めるレースで3日連続2着と実戦気配は良い。「最後までしっかり踏み直せました。セッティングを変えて、良い時の粘りも出てきた」と手応えも上々だ。

 選手としての最大目標に「グランプリ制覇」を掲げる。その第一歩として今は「GⅠで逃げ切って1着を取れるようになること」と話す。昨年3月に高知GⅢを制し、11月の競輪祭でGⅠデビュー。今年の5月には平塚ダービーの舞台にも立ったが「GⅠではスピードも違うし、出させてくれない」と壁も感じている。

 だからこそ「理想は平原康多さんみたいな何でもできる選手」だが「その上で、まずはGⅠで逃げ切って1着が取れるようにならないと戦法の幅が広がらない」と丁寧にスキームを組み、確かな成長戦略を描いている。

 最高峰の大会を経験しているからこそ「今回のGⅢとかは楽に感じますね。それに、体の感じもいいです」と余裕たっぷり。決勝へは「いつも勝ちたいけど、今回はそれよりもう少し勝ちたい気持ちは強い。もちろん優勝を狙いたいし、そうじゃなくても(3着以内に与えられる)競輪祭の出場権は取りたい」と、強気かつ、戦略性も落とさない。

 決勝9選手中、唯一のGⅢウイナーとして――。〝豊後の総大将〟の座に近づいてみせる。