別府競輪のべっぷ湧くわくナイター「第2回三洋産業杯」(FⅠ)は29日、開幕した。メインの特選12Rは島川将貴(26=徳島)の鐘3角カマシに乗った成田和也(42=福島)が抜け出し、幸先のいいスタートを切った。

 予選組では大型新人・菊池岳仁(20=長野)が11Rで逃げ切り、絶大なる人気に応えた。大会2日目の30日は準決勝3番勝負がハイライト。成田、柏野智典(42=岡山)、中川誠一郎(41=熊本)を3本柱に指名したが、注目は11Rに出走する島川だ。

 初日はタイトルホルダーで北日本を代表するマーカーの成田に前を任された。「地区も違うし、テレビで見ていた人についてもらってうれしい気持ちもあった」と意気に感じていた。そして、同期の竹内翼(29=広島)との対決にも期するものがあった。

「普段なら(中四国で)ラインとして戦うし、こういう場だからこそ。いい経験になりました」

 さまざまな思いを胸に秘めてのレースだったが、戦法には一寸のブレもなかった。中団待機の島川は、鐘前から先行態勢に入った竹内をすさかず叩いて一気のカマシ。車の出は抜群で、あっという間に主導権を奪い返して一本棒に持ち込んだ。

 ゴール前に島川をとらえた成田は「すごいスピードだった。最後も抜けないかと思ったぐらい」とたたえれば、竹内は「いいペースで踏んでいたと思うけど、見えないところから来られた。強かった」。6番手まくり不発の中川は「かかっていましたね」と素直に負けを認めた。

 初日特選の2着はとても価値がある。島川は今月までが選考期間である6月岸和田GⅠ「高松宮記念杯」の出場ボーダー近辺に位置している。競走得点の低い初日は、大きな着を叩くと挽回するのが大変。逆に決勝に進めば一気に高得点獲得のチャンスでGⅠ出場へ大きく前進する。

 運命の2日目(30日)の準決11Rは実力者の柏野とタッグを組む。柏野が「島ちゃんに全部してもらいます。何もすることはありません」と〝エール〟を送っていたことを伝えると「柏野さんに全部やってもらいます」とオウム返しで切り返した。それだけ、信頼し合っている証拠だ。本番でも息の合ったコンビプレーが見られることは間違いなさそうだ。