22日午前にテレビ朝日系で中継された、WBC日本代表「侍ジャパン」の決勝・米国戦の平均世帯視聴率は42・4%、同日夜にTBS系で再放送された米国戦の同視聴率は22・2%だったと23日、発表された。いずれも驚異的な数字だった。

「(レギュラーの)番組はすっ飛ばせ!」
 
 22日昼に侍ジャパンの優勝が決まり、列島が歓喜すると、TBS局内ではそうゲキが飛んだという。同局は、タレントの恵俊彰がMCで同日夜放送の「ワールド極限ミステリー」(水曜午後7時)を延期し、米国戦の再放送を決断。他局の生中継した番組を、自局で再び流す異例の編成だった。

 TBSは侍ジャパンの1次ラウンドで9日の中国戦、10日の韓国戦を中継。視聴率はそれぞれ41・9%、44・4%と凄まじい数字を叩き出した。その後、TBSは中国戦後に「櫻井・有吉 THE夜会」、韓国戦後に女優の井上真央が主演の連続ドラマ「100万回言えばよかった」第9話を放送。ともに通常視聴率からプラス4~5ポイントアップした。〝侍ジャパン特需〟なのは明白だった。

 一方のテレ朝は11日のチェコ戦、12日のオーストラリア戦を中継した。視聴率はそれぞれ43・1%、43・2%と、こちらも素晴らしい数字を記録。TBSとの違いはここからだ。

 テレ朝はチェコ戦後に「サタデーステーション」、オーストラリア戦後に「サンデーステーション」を放送。試合後の余韻を「サタステ」「サンステ」で伝え、視聴率はそれぞれ38・2%、34・0%と爆上がりだった。つまり視聴者が求めていたのは〝余韻〟で、別番組ではなかったのだ。あとでそれに気付いたTBS関係者は悔しがったという。

 その教訓を生かし、TBSは21日午前に中継された準決勝・メキシコ戦で42・5%を叩き出し、同日夜にもメキシコ戦を再放送して19・8%をマーク。テレ朝が放送した米国との決勝戦を躊躇なく再放送したのも勝算アリだった。

 テレビ業界では再放送することを「コスる」とも言うが、侍ジャパンを2度コスったTBSは高視聴率にホッとしたという。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)