今年は今月12日(日本時間13日午前)に行われる「第95回米アカデミー賞」発表・受賞式。昨年の〝アクシデント〟でウィル・スミスが出席できないことは周知の通りだが、実は他にも6人が同賞を主催する米映画芸術科学アカデミーから出席を禁じられていることは、あまり知られていない。米ニュースサイト「インサイダー」は、その6人と出禁理由について伝えた。

 スミスは昨年の同賞授賞式でプレゼンターだった米コメディアン、クリス・ロックの頰をビンタし、10年間の出禁処分となったことは記憶に新しい。だが「プリティ・ウーマン」(1990年)など多くのヒット作に主演したリチャード・ギアの〝あの事件〟について覚えている人は少ない。

 1993年の同授賞式でプレゼンターを務めたにギアは壇上で、中国政府によるチベット抑圧は「恐ろしい人権侵害だ」などと発言し、中国を批判した。ハリウッドの〝大スポンサー〟だった中国を怒らせたことで、ギアは同授賞式から20年の出禁処分となった。

 オスカー映画「ゴッドファーザーⅡ」や「ゴッドファーザーⅢ」などで知られた米俳優カーマイン・カリディは2004年、アカデミー会員として審査用に提供されたノミネート作品のビデオテープを不正流出させたとして、同アカデミーから追放された。

 米コメディー界の大御所ビル・コスビーは18年、未成年への性的暴行事件で有罪判決を受けた約1か月後、同アカデミーはコスビーを永久追放処分にした。コスビーは21年、ペンシルベニア州最高裁判所が公正な審理が行われなかったとして有罪評決を破棄したことで釈放された。

 また、同アカデミーはフランス出身の映画監督ロマン・ポランスキーが複数の女性から過去に性的暴行を受けたとして訴えられたことから、ハリウッドから追放した。さらに、映画「カポーティ」(05年)などの撮影を担当したカメラマンのアダム・キンメルは、07年にアカデミー会員になる前にレイプで有罪判決を受けていたことが判明したため、21年に追放された。

 ハリウッド関係者による一連の性犯罪を告発する「#MeToo」運動のきっかけとなったのが、大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインだ。女優らへのセクハラ疑惑やレイプ容疑が相次いで発覚し、ハリウッドから追放された。ワインスタインは複数の性的暴行容疑で起訴され、20年にはニューヨークの裁判所から禁錮23年の刑を受け、今年2月にはロサンゼルスの裁判所から禁錮16年を言い渡されている。