フリーアナウンサーの古舘伊知郎(68)が26日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演。過去を懺悔した。

 番組ではファイル共有ソフト「Winny」をめぐる著作権法違反について取り上げた。

 Winnyは元東京大学大学院情報理工学系研究科助手の金子勇氏が開発し、巨大ネット掲示板「2ちゃんねる」で無料公開された。しかし、映画や音楽、ゲームなどが違法アップロードされ、著作権侵害が社会問題化。金子氏は2004年、著作権法違反ほう助の疑いで逮捕された。

 裁判で最終的に無罪を勝ち取った金子氏だったが、確定から2年後に42歳の若さでこの世を去った。同事件を扱った映画「Winny」が、俳優・東出昌大と三浦貴大のW主演で3月10日から公開される。

 古舘は同事件は「理不尽」として、「今ながらに慚愧の念に耐えない」と自身の考えをパネルに披露。

 当時、テレビ朝日系の報道番組「報道ステーション」のMCに就任したばかりで、「キャスターとか偉そうなことを自認しておきながら、やっぱり『児童ポルノをぶんまいた悪いヤツかな』とか、『著作権をぶっ壊しに架かってんのか』とか、そういう発表されたものをそのまま思い込んでいた。今更亡くなられて本当申し訳ないったって話にならないんだけど、すごく後悔している」と猛省した。

 続けて「技術とか有用なものはちゃんと守りながら、悪いことやるヤツ、悪用するヤツはいっぱいいるんだから、そこを警察とか政治がどういうふうにデジタルをしっかり押さえて、〝NO MORE 映画泥棒〟みたいにね。悪いことやるヤツをちゃんと取り締まるとか、そこを分けてやらなかったのが大問題だった」と神妙な面持ちで振り返った。

 ただ、金子氏の弁護事務局長を務めた弁護士の壇俊光氏が著書で、報道ステーションでも金子氏の不利になるような報道をするかと思いきや、古舘が「難しいですね」と流してくれてホッとしたと明かしていたことを聞かされると、古舘は「反省撤回していいですか?」と手のひら返しして、笑いを誘っていた。