元大関が十両の土俵で格の違いを示した。大相撲初場所14日目(21日、東京・両国国技館)、元大関の十両朝乃山(28=高砂)が十両千代の国(32=九重)を下して13勝目(1敗)。相手の突き落としをこらえて前を向くと、右を差して体を密着させながら一気に寄り倒した。

 取組後は花道奥のモニターで自らの相撲を見返し「肩に力が入りすぎて上体が高かった。(相手の突き落としは)前に出ていたから耐えることができた」と冷静に振り返った。この日は富山商高時代の恩師で6年前に亡くなった浦山英樹元監督の命日。「一つでも恩返しできたらという思い。白星を取れて良かった」と思いを口にした。

 この日の取材対応は十両優勝が決まる前。「まだ千秋楽があるので、自分の相撲を取り切りたい。もう1勝して幕内復帰? いろいろ考えると、硬くなる。しっかり目の前の一番に集中する」と気持ちを引き締めた。

 その後に1差で追っていた十両金峰山(25=木瀬)が幕内剣翔(31=追手風)に敗れ、朝乃山の十両初優勝が決定。6場所出場停止処分を経て復帰した昨年名古屋場所の三段目優勝に続く〝勲章〟を手に入れた。来場所での幕内返り咲きへ向けて、千秋楽も白星で締めくくるつもりだ。